負け知らずの常勝と負けを知った常勝【黒バス×テニプリ】 (ページ6)

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温かい家族ページ6

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『ただいま帰りました。』

ここは「A邸」つまり私の家だ。
小さい頃から住んでいるけどこの家は広すぎると思う。使用人が度々迷子になっている
・・・。

私の家は日本有数の名家である。両親は多忙で家にいないことの方が多い。

母は現役の女優でテレビで見ない日はない。
父は大手スポーツメーカーの社長をしている。

2人とも忙しいはずなのに毎回私の誕生日には予定を空けてくれる優しい両親だ。
毎年旅行にも行っている。そんな両親を私は好きだし尊敬もしている。

でも、やっぱりA家の子に生まれたために周りからの期待も大きい。その期待に答えるために私は日々努力をしているが、その努力が報われない時もある。そんな自分が嫌になる。でも、母は私に

「努力して出来なかったら仕方ないわ、でもね努力をしないで諦めるのはダメよ？」

と言った。その言葉に私はちょっとだけ楽になれた気がした。

使用人「おかえりなさいませ。」

『今日もお父様たちは帰ってこられないの？』

使用人「はい。残念ながら」

『そう、まぁ仕方ないわね。』

使用人「あ、あの。ご夕食はいかがいたしましょう？」

『そうね、私の部屋にお願い』

使用人「かしこまりました。」

頭を下げ奥に入っていく使用人を見ながら自室に行くため階段へ足を向ける。

自室の扉を開けベットに寝転んだ。

何故だろう。まだ学校が始まって1日も経っていないのにこの疲労感・・・。
入学式の挨拶をしたのが遠い昔のようだ・・・。
今日はいろんなことがあったな～。

物思いにふけているとノックの音がした。、返事をすると夕食を持ってきたらしい。

『入っていいぞ』

使用人「失礼いたします」

『そこのテーブルに置いておいて』

使用人「はい。
A様、今日の入学式はいかがでしたか？」

『ん？んー、外部受験の人が挨拶をするのは珍しいみたで皆、驚いていたよ。明日は部活見学に行くから少し帰りが遅くなるかもしれないわ』

使用人「左様ですか。連絡をいただければお迎えにあがりますが」

『そうね、時間を見て決めるわ』

使用人「わかりました。
お友達はできましたか？」

『ふふ、本当君は心配性だね。大丈夫だよ同じ外部受験の子と仲良くなったよ』

使用人「そうですか、安心しました」

この人は私が生まれた頃からいる使用人でいつも私の心配をしてくれる。言わば第三の母かな？こんなこと本人に言ったら泣いて喜ぶだろうね。

夕食を終えやっと1日が終わった。