過去・111-11 ページ33
試合は111−11で帝光の優勝。
こんなに嬉しくない試合は始めてだ。
代わりに怒りが湧き上がってくる。
最後のはなに。オウンゴール?彼らは得点を全て1にするために相手が外したボールを入れたの?ふざけるな。
聞いた話によればここ最近帝光と試合をやったチームはどこも戦意喪失。バスケを辞める人も出たそうだ。
みんなただ純粋に好きでバスケをやっていただけなのにいつからかこんなくだらないことをするようになっていた。
見ていられなかった。また目を背けてしまった。逃げてしまった。私は本当に臆病だ。
嫌いになりたくなくて好きでいたかったのにこの試合を見てしまった以上彼らを好きでいることはできない。
私は自分の気持ちに嘘をつく。
赤司くん、私はあなたが嫌いです。
全中決勝が終わってから学校に行かなくなった。勉強は東が見てくれるし受験には問題ない。それに3年は学校に行かなくていい。これで彼らと顔を合わせることはない。
私はこれから卒業式までの短い期間家で過ごすことにした。
さつきからメールが着た。
To 桃井 さつき
From A A
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A?久しぶり!
知ってると思うけど全中優勝したよ、、、、
あのね、テツくんがいなくなったの。学校にも来てないの
どうしよう。Aも学校に来てないみたいだね。
みんな変わっちゃったね。もう戻れないのかな?
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さつき、ごめんね。さつき1人に背負わせちゃって。
To A A
From 桃井 さつき
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久しぶり。
ごめんね?さつきに負担かけちゃったね。
私はみんなを見てるのが辛いの、だから卒業式まで学校には行かない。
テツくんはきっと大丈夫だよ!
それじゃあ、卒業式に
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向き合わなきゃいけないのはわかってる。
でも今の私には無理だよ、、、
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作者名:ゆう | 作成日時:2015年4月23日 2時