その履いてるやつ、頂けませんか【歌い手】

ぱんつで誘うな // nqrse ページ1

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「すみませんぱんつください」
「は？」

第一声はそれだった。
彼女であるAは歌い手友達と飲み会に行っていたはずで、それで。

「いやね、なるせくんのぱんつがきになるの」

意味がわからん。
Aから「迎えに来て」と連絡があり迎えに行ったら、そこには完璧に出来上がってるAがいた。

普段から変わっている部類ではあるけど、こんなこと言われたことがない。

もちろんぱんつなんて渡さないに決まっている。ていうかなんでぱんつ？ 怖いぞ。

「なんで？」
「理由なんているの？」

いやいやいやいりますって。理由ないのに渡しませんって。酔っ払って泥酔状態のAにそんなことを言っても無駄なのだろうけど。

とにかく俺は、

「ぜってー渡さねぇ」
「やだ！ ちょうだい！ ぱんつうう、」

素面(シラフ)の彼女が今の状態を見たらどう思うだろうか。
ドン引き、はしないと思う。けど怖いって絶対言う。絶対に。

正直に言うなら、こっちがAのぱんつを見たいくらいだよ。
何言ってんだって感じだけど。

同棲しているとはいえ、普段ぱんつなんて見る機会はない。
致す時もAは恥ずかしがってすぐに電気を消してしまうから、ぱんつなんて滅多に拝めるもんじゃない。

ぱんつ、ぱんつ、と俺の服にすがる彼女のトップスの隙間から、ちらちらと谷間が見え隠れする。

わかってんのかわかってないのか。

俺は誘われているのだろうか。
泥酔状態のトロンと潤んだ瞳で見つめられて、耐えられるわけがない。
俺だって男だ。


「なぁ、A」
「……ん、なに……」

どさ、とカーペットの敷かれた床に押し倒す。

そして、耳元にそっと唇を寄せた。

「それって、誘ってるって合図でいい？」
「うん、いい、よ」

その言葉を皮切りに、Aの頬に手を添える。
びくっと体を震わせて、きゅっと目を瞑る。あー、ほんと、動作の一つ一つがそそる。


「絶対優しくなんてしてあげないから」




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匂いなんていくらでも // まふまふ→

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