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告白してしまえばいいのかもしれないけど、私にそんな勇気は備わってなかった。奮って出せるひとかけらだって持ち合わせていない。
鈴屋さんはいつ死ぬかわからない捜査官なんかじゃなくて、笑顔で帰りを待っててくれる女性らしい人の方が似合っているから、私なんかじゃだめだ。
そんな最もらしい理由を作ったって、それは本心の勇気のなさを隠しているだけなのだけど。
(……どれだけ自分に嫌気が差せばいいんだろう)
思い上がるのも、勇気がないのも、それに最もらしい理由を作るのも、全部全部嫌だ。
嬉しかったり悲しかったり、この人じゃなきゃ嫌だって思ったり、私を好きになってくれればなんてわがままを言う。誰かを愛するのってこんなにも辛い。どれだけ泣いたって、何回枕を濡らしたって、口に出さなきゃ伝わらないのに。
ぼやけていく意識の中で、最後に鈴屋さんの顔を見た気がした。
いつの間にか寝てしまっていた様だった。ずきずきと痛む頭を抑えながら外を見てもまだ暗い。いつもは明るくなってから起きるのに。ちらりと布団の側にあるデジタル時計を見る。
「げ、まだ四時」
微妙な時間に起きてしまった自分を恨む。こんな変な時間なのは、きっとこの痛い頭のせいだろう。悪い予感しかしない。
自分の風邪は結構頭痛から来る方で、頭が痛いなと思って熱を測ると大体三十七.五度くらいだ。そこから喉が痛くなり、熱が上がって……という感じ。毎回。それは今回も例外ではなかったようで。
三十七.二度を示して点滅するディスプレイに苛立ちを覚えながら、もう一度布団に潜り込む。
まだCCGに連絡するには早すぎる。
このまま起きてても体調は辛いし、二度寝を決め込んで目をぎゅっと瞑る。
「暫く会えそうにないな……」
最近仕事に行く楽しみとなっていた鈴屋さんを思い浮かべる。彼にお菓子を作ってあげられないし、それどころか治るまでは会えない。
寂しいな、と思っても人前で口には出してはいけないから、そっと心の中にしまいこんだ。
私が寂しいと思うのと同じように、鈴屋さんも会いたい、寂しいと思っていてくれたらいいのに。
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葵祭 - 鈴屋くんかっこいい( ・∇・)面白かったです!!(*^▽^)/★*☆♪ (2018年7月8日 8時) (レス) id: cfa0ae033f (このIDを非表示/違反報告)
大谷しおる(プロフ) - 芋蟲さん» ありがとうございます…!! (2018年3月20日 10時) (レス) id: d0b3d0a09b (このIDを非表示/違反報告)
芋蟲(プロフ) - すごく面白かったです!完結、おめでとうございます。 (2018年3月16日 20時) (レス) id: 19ce6d312e (このIDを非表示/違反報告)
大西(プロフ) - 青春ログアウトさん» コメントありがとうございます…!什造くん素敵ですよね;;文も褒めていただいて嬉しいです〜!更新頑張ります!! (2018年1月31日 0時) (レス) id: d0b3d0a09b (このIDを非表示/違反報告)
青春ログアウト(プロフ) - 鈴屋さん好きなのでこの作品見つけた時すごい嬉しかったです!話の方も素晴らしい文才で、読みやすくて尊敬です!更新頑張ってください(*^^*) 応援してます! (2018年1月30日 20時) (レス) id: 879efebfe2 (このIDを非表示/違反報告)
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