*辞めたい私と辞めさせたい僕ら* ２

さんじゅうはちわ ページ20

．



｢俺は…セナだけの為に曲を作ってた…！！だけど…俺の作った曲を歌っても……全然嬉しそうじゃない…っ！楽しそうじゃないんだ！！


こんなおれ……必要な…んぅ！｣



言わせない


その言葉だけは、誰であろうと絶対言わせない

反射的に、私は自分の口で彼の口を塞いでいた




“必要ない”だなんて

そんな寂しい事言わないで




｢ﾝﾝｯ…ふぁ…｣


長い口付けに、、彼の甘い吐息が漏れる

あ、やり慣れてないなこの人



私の袖をクシャりと握る力が徐々に弱々しくなってきた所で、唇を離す


力なく、横に倒れ込む彼を片手で自分の方へと抱き寄せる



『手荒な真似して、ゴメンね？

だけど

必要ないなんて寂しいこと、言わないで？この世に必要ない人なんて居ないんだよ。例え嫌われようがなにをされようが…自分自身はちゃんと自分のことを好きでいてあげてよ

じゃないと、自分が可哀想だ』




ポロポロと涙を流す彼

弱々しくて、フラっとどこかに消えてなくなりそうだ



｢ごめん…ごめんな……｣


『大丈夫ッスよ〜、そんな事より 今度Tricksterと2winkのプロデュース対決があるんだけどね、見に来てくれる？私が2winkのプロデュースするの』



｢………みる｣



グズっと泣き止む声が聞こえて、やっと落ち着きを取り戻した王様さん


『ふふ、よかった…それじゃあ私頑張らなきゃね。お披露目ライブもあるし、王様さんの曲もちゃんと歌わせて貰うから』



｢……レオ｣


『…？』


｢…………俺の名前…｣




『レオくんだね、私は潮田A。好きなように呼んでね。レオくん』


月永｢…ん｣







それだけ言うと、レオくんは眠りについた




あれ、いい雰囲気だけど
これ保健室に運ばなきゃ行けないパターンなのでは…？？

くそだりぃわ←




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

レオくん きっと

こんなにペラペラ人に悩みを言うような

子じゃないって分かってるんだけど

さっさと話を進めたかったの

めんご

って言うか、初キスおめでとレオくん

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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