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会話:スーパーマン、バットマン ページ1

「もうちょっとさ、気楽にいこうよ気楽に。アンタいっつも顔が固いんだもん。笑った事ないの?楽って言葉知らない?」
「貴様らのお陰で気楽になれん。そもそもの原因は一体誰だと…」
「アハハ、その事は悪かったって。でももう過去のことだよ、あんな奴私からフッてやったんだもん。私はバットマンと結婚するって。」
「え…そうなの。」
「よせケント。有り得ん。」

カツ、カツ、パタ、カツ

広く暗い廊下で大巨漢2人に挟まれた小柄な少女がペラペラと楽しそうに喋り倒す。
黒い方はうんざりといった顔で受け答えし、青い方は初めて見る少女の正体へ驚きを覚えていた。

「てかさー、このバットマン印の手錠めちゃくちゃ痛いんだけど。何?私の手首を切り落とすつもり?」
「できれば貴様のそのよく回る舌を切り落としてやりたいぐらいだ。簡単に腕が抜けないように細工してある。」
「ふ〜ん、すご。ハァ、なんかヤダな〜。こんな陰気臭い所に居るなんて。ね、スープスは毎日喋り相手になってくれるよね?」
「君にその愛称で呼ばれたくない。僕は君と馴れ合うつもりは無いし、きっとジャスティスリーグの全員が君と仲良くしたがらないと思う。」
「傷付くね。」
「…なんせ君は、」

「ジョーカーの女、」

でしょ?といたずらっぽい笑みを浮かべて振り返る。
ムッ、と彼の唇が尖った所で到着を告げる声がした。

「私まだジャスティスリーグの全員を見たこと無かったからラッキー。Mr.Jに自慢しなきゃ。」

ふふ、と先程のいたずらな笑みとは真逆に可愛らしい笑顔を浮かべ楽しそうに呟く。

「…呑気だな。」
「呑気じゃない、気楽なの。なぁんにも考えてないから!ねぇ、バッツと話せた事も自慢していい?ついでにバットラングを触った事も!」
「好きにしろ。話す機会は永遠に来ないだろうが。」
「厳し〜なぁ〜。うふ、スープスと喋った事も自慢するね!私バットマンもスーパーマンも好きだから!」
「…もう返事しなくてもいいかい?ウンザリだよ。」
「正義の味方って結構冷たいんだね。他の奴もそう?」
「さぁな。」

重々しい金属音とと共に開く扉を今か今かと待つ。
きっと扉の向こうにはヒーローが待ってるはず。


(さっさとコイツら殺して外に出よう。)

笑い続ける私を嫌悪感丸出しの目で見下ろすスーパーマン。


「楽しい場所だね。」
「お前は地獄でも楽しいだろう。」
「ねぇバッツ。ちょっと私との会話楽しんでるでしょ?」
「……。」

蛙飲み込む蛇2匹:スーパーマン バットマン→



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岡P(プロフ) - 初めて読ませて頂きました。どのお話もとても面白く楽しませてもらいました。これからも素敵な作品楽しみにしています。 (2022年3月9日 21時) (レス) id: eaa010ae17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もゆう | 作成日時:2020年4月30日 21時

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