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レザーはちらりと私の胸元の神の目を確認すると、水元素のシールドを纏うアビスの魔術師に斬りかかった。恐らく私が水元素を扱うことを理解しての行動だろう。
ありがたい。なら私は弱点をつける炎元素のアビスの魔術師を片付けてしまおう。
「 やあっ！ 」
荒波を引き起こして蒸発反応を発生させ、炎元素のシールドを破る。そこに追撃を加えるが、手持ち無沙汰の雷元素のアビスの魔術師がちょこまかと鬱陶しい。「 ちっ 」私は舌打ちを一つ零して、二体まとめて渦潮で巻き上げてやった。
よし、炎元素のアビスの魔術師は倒した。ちらりとレザーの方を見ると、彼は負傷していることもあり少し押されている。早く加勢にいかなければならない。
しかし私の前に雷元素のアビスの魔術師が立ち塞がる。私、雷は嫌いなの！( 秘境で雷スライムにボコボコにされた過去 )
「 っ、邪魔！ 友達がそこにいるの、どけ！ 」
ワープをさせる隙も与えてやらない。水流の猛攻はあっという間にシールドを破壊し、そこへ怒りの一撃を叩き込む。吹き飛ばされたアビスの魔術師には目もくれずにレザーの元へ駆け出した。
丁度レザーがシールドを割ったところだったので、私は口角を上げて剣を振るう。シールドさえ割れてしまえばあんたなんて怖くもなんともない。
「 レザー！ 」
「 くっ 」
呼び掛けに応えたレザーが雷狼の爪でアビスの魔術師を切り刻む。そこへすかさず水流を纏った剣を突き立てれば、感電反応が発生してアビスの魔術師は塵となって消えていった。
着実に自分に力がついていることを実感して己の拳を握る。反省点も色々とあったが、今はとにかくレザーだ。
「 A、無事。オレ、守れた…… 」
ぐらり。レザーの身体が重力に従って地面に倒れていく。私はすぐに駆け寄って彼の体を支えた。元々 傷は多いと思っていたが、またこんなに新しい傷を作って…。
「 逃がした狼たち……。オレの、ルピカ 」
「 大丈夫。皆 生きてた。今は貴方の治療を優先しよう 」
「 …分かった 」
ここから屋敷へ戻るよりは、レザーがいつも寝泊まりしている場所の方が近いだろう。私はレザーに肩を貸して、彼の案内の元 住処へと向かう。
途中、目を覚ました狼たちがワラワラと集まってきて私たちの周りを囲むように歩いた。彼らの瞳には、次こそ守ってみせるという決意が表れていた。
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杏仁豆腐のスプーンになりたい - 続きすんごい気になる……更新頑張ってください…！ (4月29日 1時) (
レス) @page49 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐のスプーンになりたい - 流石に可愛すぎる (4月29日 0時) (レス) @page7 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
しゅた - 本当に面白いです！！きゅんきゅんして見てます！！！更新頑張ってください！ (2023年2月13日 12時) (レス) id: 7bb104c929 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 楓さん» うわあ！お返事遅くなりました！ありがとうございます！！その辺も書いてきますよ〜✍🏻 (2022年12月29日 19時) (レス) @page38 id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ダァッ！！！！続きが気になります、、、主ちゃん一体何者なんだ、、 (2022年12月11日 13時) (レス) @page45 id: 4c22f265eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2022年11月21日 3時
