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コーヒーも運んだことだし、彼の仕事の邪魔をしてはいけない。ぺこりと一礼して部屋を出ようとしたけれど、「 A 」とディルックに呼び止めれれる。
「 君も飲み物を持っておいで 」
「 え、私も？ 」
「 コーヒーを頼んだのは少し休憩をするためなんだ。僕の話し相手になってくれないか 」
「 そういう事なら喜んで。すぐに持ってくる 」
少し前まで休憩して蛍とパイモンと話していたのだが、また休憩してしまっていいのだろうか。いや、これは雇い主に頼まれたことだから業務の一つと考えよう。私もディルックと話したいし。
ココアを持ってディルックの部屋に戻ると、彼は窓際のテーブルに移動してコーヒーを飲んでいた。私も正面に腰掛ける。
「 さっき話し声が聞こえたけど、旅人が来ていたのか？ 」
「 うん。璃月の話を聞かせてもらったんだ 」
「 そうか。彼女たちは次は稲妻に向かうそうだね 」
ディルックとの仲はすっかり元通りになった。彼は私の警戒心のなさを分からせるためにキスをしたことを、私は彼の心配を無下にしたことをお互いに謝った。今日も変わらず雇い主とメイド ── ではなく、友達として隣にいる。
「 そうだ。ディルック、これを見て。バーバラが招待状をくれたんだ 」
「 ん？ あぁ、聖堂前広場ですると話していたね。良かったじゃないか、君は彼女の歌を聴いたことがないだろう 」
「 うん、嬉しい。良かったらディルックも一緒に行こう 」
一人で行くのもなんだし、折角ならとディルックも誘ってみた。しかし彼は公演の日付を確認すると「 その日は璃月に用があるんだ 」と残念そうに首を振った。仕事なら仕方がない。
「 璃月に行くの？ 気をつけて 」
「 あぁ。君こそ気をつけるんだよ。スライムやヒルチャール相手だからといって油断しないように 」
「 ……相変わらず過保護だ 」
小声で話したつもりだったが彼の耳に届いていたらしい。「 君を心配しているんだ 」と言われてしまいピンと背筋が伸びる。また喧嘩になるのはごめんなので素直に頷く。
「 ディルックを怒らせたら怖いってことが分かったから気をつける 」
「 僕は滅多に怒らないよ。もしも僕が怒っていたのだとしたら、それは君のためだ 」
過保護だ、とは言わないでおこう。
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杏仁豆腐のスプーンになりたい - 続きすんごい気になる……更新頑張ってください…！ (4月29日 1時) (
レス) @page49 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐のスプーンになりたい - 流石に可愛すぎる (4月29日 0時) (レス) @page7 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
しゅた - 本当に面白いです！！きゅんきゅんして見てます！！！更新頑張ってください！ (2023年2月13日 12時) (レス) id: 7bb104c929 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 楓さん» うわあ！お返事遅くなりました！ありがとうございます！！その辺も書いてきますよ〜✍🏻 (2022年12月29日 19時) (レス) @page38 id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ダァッ！！！！続きが気になります、、、主ちゃん一体何者なんだ、、 (2022年12月11日 13時) (レス) @page45 id: 4c22f265eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2022年11月21日 3時
