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反対側の壁に張り付いているルルーシュが「 どうだ 」と小さく問いかける。
「 監視カメラにマシンガンを連動させている。あのシステムなら、タイムラグはおよそ
「 じゃあここからは出られないな。一度 上に戻って… 」
このままこれからについて話し合うのかと思われたが、なんと、スザクはエレベーターの外へと走り出してしまった！
驚いたルルーシュが声を上げるが、スザクは目にも止まらぬ速さで狭い廊下を駆け回り、壁で助走をつけて監視カメラに回し蹴りを喰らわせた。
「 さあ、行こう。ナナリーが待っている 」
あれが人間の身体能力なのか？
ルルーシュは自分が人より劣っているのではないかと少し不安になったが、隣であんぐりと口を開けているAを見てすぐにその考えを捨てた。
どうやら、あれはスザクがおかしいようだ。
そんなことを考えながら、ルルーシュはそっとAのポケットから手鏡を抜き取った。
✱✱✱
「 ナナリーッ！！ 」
「 あ、お兄様…？ それに、スザクさんとAさん？ 」
廊下を抜けた先に、ナナリーはいた。
手足を拘束された姿を見た瞬間、Aは「 チッ 」と舌打ちを零す。
「 ルルーシュ、上を見て 」
声だけは冷静なAの言葉にルルーシュたちが上を見上げると、耳障りな音を立てながらゆっくりと左右に揺れる何か。
「 爆弾 」
『 そうだよ、ルル 』
ルルーシュの思考を読んだマオからの連絡が入る。
『 勝手についてきた枢木と…誰、その女は？ まあいいや。その女は役に立たないだろうけど、三人で頑張ってみてね 』
思考を読めるマオがAをただの女と評価したということは、やはりギアスは発現していないということだ。
いや、今はそんなことを考えている場合ではない。
一方的に話して、そして切られた通話にルルーシュは苛立ちと焦りでいっぱいだった。
「 ナナリー、僕たちが爆弾を外す。大丈夫、安心して。僕とルルーシュが組んで出来なかったことなんてないだろう？ それに、ここにはAだっている 」
「 …はい 」
スザクの言葉に、ナナリーは安心したように笑った。
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作者名：りり | 作成日時：2022年9月27日 12時
