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「 カーレーンッ！！ 」
「きゃっ！？ ちょっとAさん、重いです！ 」
「 え、何？ 羽のように軽いって〜？ 」
お昼休み。
生徒会室にやってきたAは見知った顔を見つけるやいなや、真っ先にその背中に飛びつく。
屈んでアーサーにご飯をあげていたカレンはバランスを崩したが、膝を着いてなんとか転ばずに済んだ。
「 聞いてよA。ルルーシュ、あの後 結局 授業に来なかったんだよ？ しかも午前中 全部！ 」
「 ええ！？ すぐ戻るって言ったのにね 」
猫じゃらしを片手にスザクはやれやれと肩を竦めた。
流石にあれだけ念を押したからには出席するだろうと思っていたが、まさかの午前すっぽかし。
一体 何をしているのやら。
「 ルルーシュといえばさ、あいつ、シャーリーと喧嘩したって知ってるか？ 」
ピザを片手にそう話したのはミレイの見合いのダメージから復活したリヴァルだ。
「 それらしい話ならレオから聞いたよ。Aは？ 」
「 知ってるも何も、私は見ちゃったからねえ。なんかちっちゃい子供みたいで可愛かったよ、他人ごっこ 」
Aはあの時の二人の様子を思い出し、内心やはりあれは不自然だったなと考える。
とはいえ、知り合ってそこそこの自分よりは、高校生活を共にしてきた周りの方が彼のことをよく分かっているだろう。
不自然だ、と思う自分の方が間違っているのかもしれない。
「 そゆこと。だから、しばらく他人ごっこに付き合ってやれって会長があああああ…… 」
自分で自分にクリティカルヒット。
リヴァルは正に今、見合いのためにこの場にいない想い人のことを思い出し机に突っ伏した。
近くでピザを頬張るニーナさえも声をかけずに放置していることから、この一連の流れが今日だけで何度 繰り返されたかが分かる。
「 それにしても二人は大丈夫かな… 」
「 放っておいたら？ いつもの夫婦喧嘩でしょう 」
シャーリーの恋心を知るスザクは悲しそうに眉を下げたが、それをカレンは一蹴する。
「 カレンの口から夫婦喧嘩だって！ 私たちで仲直り大作戦でもしちゃう？ 」
「 いやですよ、私は関係ありませんから。………それより、いい加減 離れてください、重いです！ 」
「 きゃあ、カレンに怒られたあ 」
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作者名：りり | 作成日時：2022年9月27日 12時
