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「 シャーリーさんって、ルルーシュさんのことが好きなんですよね 」
「 えっ！ 気づいてたのかい…？ 」
「 あれだけ好きが溢れていたら気がつきますよ 」
「 あはは、分かるよ。ルルーシュの事を楽しそうに話すから、僕も気がついたんだ 」
そこまで話していてなぜ気が付かない。
Aと話している時、Aの話をしている時は、負けず劣らず幸せそうな顔をしていることに。
「 ちなみにスザクさんも溢れてますよ。シャーリーさんと同じくらい 」
「 …へ？ 」
「 さっきの質問、思い返してみてください 」
硬直したスザクの脳内に、「 好きなんでしょう？ Aのこと 」という言葉がグルグルと響く。
そこからシャーリーの話に繋がり、そして彼女の恋心について話した上で先程の質問の意図を読み取ると、心の奥底で眠っていた想いが産声を上げ始めた。
いや、気が付かないように蓋をしていたという方が正しいかもしれない。
「 僕が、Aを…？ 」
「 えぇ。バレてる人にはバレてると思いますよ 」
一度 認めてしまえば溢れる想いは抑えきれないもので、みるみるうちに顔に熱が集まり、呼吸がしにくくなる。
本当は認めたくなんてなかった。
醜い生き様を送ってきた自分は、彼女に想いを寄せることさえも許されることでは無いと思っていたから。
「 ……そう、だね。君の言う通りだよ。僕は、どうしようもないくらいにAの事が好きだ 」
「 それで？ 」
「 でも、告白をするつもりはないよ 」
「 ま、何となくそんな気はしてました 」
自分は彼女に相応しくないというのが一番の理由だが、何より今は恋愛に現を抜かしている場合ではない。
まずは目の前の自分がやるべきことを第一に考えるべきだ。
「 正直 僕は、君の方がAの事を好きだと思っていたよ 」
「 スザクさんまでユフィと同じことを言うんですね 」
「 え、ユフィも？ 」
レオはやれやれと言った表情を浮かべて、そして、必要も無いのに足を組み替えた。
「 そういう目では見てませんよ。じゃなきゃ、スザクさんに自覚させるようなこと言わないでしょう 」
「 そう？ それもそうだね 」
その時、エンディング目前のドラマでは、瞳に涙を浮かべた演技派女優が大きく声を上げていた。
『 自分の気持ちに嘘をつかないでよ！！ 』
レオは、テレビの電源を消した。
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作者名：りり | 作成日時：2022年9月27日 12時
