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「 っだああああ！ 終わったあああ 」
レオは特派の制服を身につけていることも忘れて、だらしなく地面にごろりと寝転がった。
セシルが迎えに来るまでまだ時間はあるし、たまにはゆっくり星空でも眺めるか、と腕を頭の後ろに回す。
しかし、見上げた崖の上に大きな石のようなものを見つけ、気がつくとそこを目指して階段を上がっていた。
恐らくあれは、最近になって建てられた慰霊碑だ。
「 …で、…たんだ 」
「 ！ 」
階段を上っている途中、どこからか声が聞こえ、咄嗟に近くの草むらに身を潜めた。
やがて階段を下りてきたのは、まるで中身のない人形のようにふらふらとした足取りのルルーシュ。
どうして彼がこんなところに、とレオは去っていく後ろ姿を呆然と見つめていた。
「 ……？ 」
考えてみても答えは出ず、レオは慰霊碑に向かって歩き始めた。
やがて頂上に辿り着くと、満点の星空を背景に多くの命を背負った慰霊碑が姿を現した。
ただいつもと違うことといえば、その慰霊碑の前にまたしても見慣れない人物がいることだ。
「 シャーリーさん？ 」
レオが名前を呼ぶと、シャーリーは驚いたように振り向き、レオの名前を呼んだ。
なるほど、ルルーシュはシャーリーと話していたのか。
それなら彼がここに居たことも納得 出来る。
「 レオ君、どうしてここに？ 」
「 あーっと。俺はこの近くで仕事がありまして。それにしてもまさかシャーリーさんがいるとは思いませんでしたよ。ルルーシュさんと来てたんですか？ 」
何気ない会話のつもりだった。
この流れならば当たり前の話題を振ったつもりだったのだが、返ってきたのは想像もしていない答え。
「 ルルーシュ……？ それはレオ君のお友達？ 」
「 は？ 」
目をぱちくりとさせてレオはあんぐりと口を開けた。
タチの悪い冗談を言う人だと笑い、「 生徒会のおサボり常習犯ですよ 」と肩を竦めた。
しかしシャーリーの記憶にはルルーシュという男は存在しておらず、本当に分からないというように首を傾げる。
「 生徒会にそんな人いた？ 私 知らないよ 」
「 えっ 」
「 あ、もうこんな時間！ 電車に間に合わないから、もう行くね！ またねレオ君 」
慌てて走り去っていくシャーリーに、レオの頭は混乱していた。
喧嘩でもしたのか…？
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作者名：りり | 作成日時：2022年9月27日 12時
