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「 同じクラスだろ 」
「 え？ そんなはず…。んん？ あれ？ 」
「 …もういいだろ 」
腰をかがめてルルーシュの顔をジーッと見つめてみるが、シャーリーの記憶には彼と過ごした高校生活はもうない。
視線を逸らして吐き捨てると、丁度よく水泳部の部員が朝練が始まってしまうと声を掛けにくる。
「 今 行く〜！ じゃあ会長、A、またね！ 」
去っていく後ろ姿を見つめながら、同じく不審に思ったミレイがルルーシュに「 今の何？ 」と問いかける。
二人分の視線を受けながら、ルルーシュは俯いたまま口を開いた。
「 ちょっと、喧嘩して 」
「 で他人ごっこ？ かわいいプレイだねぇ 」
「 悪いけど合わせてくれますか？ ほとぼりが冷めるまで。Aも頼むよ 」
ようやく理解した状況は面白おかしく、まるで小学生のような喧嘩の仕方にミレイはクスクスと笑った。
しかしAには先程のシャーリーの様子がとても演技には見えず、何かがおかしい様な気がしてならなかった。
何が、と言われると具体的にこうだとは答えられないのだが、まるで本当にルルーシュの事を知らないように見えた。
「 じゃ、私はさっきの件の書類 作ってくるから。掲示板にでも貼っておけばいい？ 必要なら放送も入れるけど 」
「 いえ、それは大丈夫です 」
「 りょうかーい。それじゃあまたね、二人とも 」
ヒラヒラと手を振って去っていくミレイを見送り、事情を知らないAは“ さっきの件 ”とは何かと考える。
「 …クラブハウス内の軽い修繕工事を行う予定でね。数日出入り禁止になるんだ 」
「 え！ じゃあナナリーに会えないのかあ 」
「 すぐに終わるさ。それにお前だって仕事だろう？ 」
まさかルルーシュが嘘をつくだなんて疑ってもいないAはまんまと騙されてしまう。
しかしシャーリーとの喧嘩についてはまだ信じきれていない部分が多く、もう少し探りを入れようと考えていた。
「 はあ〜…。ルルーシュは生徒会にも来ないし、次はいつ会えるんだか 」
「 俺もお前に会えないのは少し寂しいよ 」
サラッと恥ずかしいセリフを言われ、Aはぼふんと顔を赤くして反射的にルルーシュの肩を軽く叩いた。
「 俺もって何！？ 別に私は寂しいとか言ってないから！ 」
「 はいはい 」
「 あ〜！ また適当に返事した！ 年上をからかうな！ 」
「 はいはい 」
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作者名：りり | 作成日時：2022年9月27日 12時
