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「 お前はナリタの時の獅子……！ 邪魔をするなら消えてもらう！！ 」
紅蓮弍式は反撃の隙も与えぬベディヴィエールの猛攻を右手で受け止め、輻射波動を起動させる。
しかしベディヴィエールは瞬時に後ろ足で紅蓮弍式を蹴り上げ、その場で一回転して着地した。
『 七瀬！ ギルフォードらを切り抜けた残党共が近づいてきている。そいつは任せたぞ！ 』
「 イエス、ユアハイネス！！ 」
コーネリアのグロースターは大型ランスを手に、大量の黒の騎士団の兵士へと向かっていった。
向かい合うベディヴィエールと紅蓮弍式は、お互いに様子を見ながら攻撃のタイミングを伺っている。
「 そこをどけ！！ ゼロが危ないのよ！！ 」
「 今ここで私が潰してやる！！ 」
先に仕掛けたのはベディヴィエールだ。
地を蹴り物凄い速さで間合いに入った獅子は、下からMVSで斬りかかるために勢いをつけようと首を少し捻る。
紅蓮弍式は即座に後方へと回避したが、首の予備動作はフェイクであり、スラッシュハーケンが胴に撃ち込まれた。
「 捕まえた！！ これで……！ 」
スラッシュハーケンを巻き取って急接近したベディヴィエールはそのまま紅蓮弍式を押し倒した。
ハッチを鉤爪で掻き切ろうと左腕を振り上げるも、Aのその選択は間違っていた。
「 考えが甘い！！ その自慢の前足を木っ端微塵にしてあげるわ！！ 」
輻射波動を持つ右腕で防御されてしまい、Aの脳内に自身の腕が内部から破裂するイメージが過ぎる。
「 チッ！！ 面倒な物を作りやがって！！ 」
こうなってしまった以上 逃げる他 選択肢はない。
獅子は腕を振りほどきその場から離れたが、カレンは伸ばしたままの右手が握る操縦桿のボタンを親指で押す。
すると紅蓮弍式の右腕が数メートルは離れてるであろうベディヴィエールまで伸び、ガシリと頭部を鷲掴みにしてしまう！
「 ああもう！！ 鬱陶しい新型だな！！ 」
「 これでおしまいよ！！ 」
カレンは輻射波動の起動ボタンに手をかけるが、Aもまだまだ諦めてはいない。
一瞬の判断でベディヴィエールを人型のナイトメアモードに切り替え、頭部を掴んでいた紅蓮弍式の右手を強制的に振り払った。
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作者名：りり | 作成日時：2022年9月27日 12時
