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「 答えろよスザク。毒ガスか? この子が! 」





艶のある黄緑色の髪の毛は絹のように床に散らばっており、伏せられた瞼は開く様子はない。

自分より少し背の高い少女を抱えながら、Aは拘束を解いていく二人を眺めていた。





「 しかし、ブリーフィングでは確かに…… 」





パッと突然 照明で照らされ、三人は目を細める。





「 この猿! 名誉ブリタニア人にはそこまでの許可は与えていない! 」

「 しかし、これは……。毒ガスと聞いていたのですが 」

「 抗弁の権利はない! 」



隊長と思われる男に近づいたスザクは、抗議の意を示す。

いやだ、死にたくなんてない。
Aは未だに目覚めることの無い少女を抱く手に力を込める。

この子は確かに毒なのかもしれない。
外に漏れれば、ブリタニアの上層部が危うくなるほどの猛毒。





「 だがその功績を評価し、慈悲を与えよう。枢木一等兵、この銃でテロリストを射殺しろ 」

「 えっ… 」





信じられない言葉に思わず顔を上げると、男はスザクに一丁の銃を差し出していた。

ルルーシュは学生服を身にまとっているし、Aも白のワンピースだ、どこからどうみてもテロリストではない。

にも関わらず功績だと言って部下に民間人を手にかけさせるその真意は、目撃者を抹消することにある。





「 彼らは違います! ただの民間人で、巻き込まれただけです! 」

「 これは命令だ。お前はブリタニアに忠誠を誓ったんだろう? 」

「 それは……でも、できません 」





スザクはこちらを振り向くと、二人を安心させるかのように柔らかく笑った。





「 自分はやりません。彼らを…民間人を撃つようなことは 」

「 では……死ね 」

「 えっ 」





腰元に当てられた銃口を視界に入れたその瞬間、小さな発砲音と共にスザクはその場に倒れこんだ。





「 スザクッ!! 」

「 嘘、なんで、仲間なのに…… 」





部下を殺したというのに、何事も無かったかのようにルルーシュたちにそのまま銃を向ける。





「 ( ねぇ、あなたのせいでこんなことになってるんでしょ? お願い、目を覚ましてよ! なんとかしてみせて……! ) 」





爪が食い込むほどに肩を掴むと、少女の目がゆっくりと開く。





「 見たところブリタニアの学生らしいが、不運だったな。女を捕獲した後に、二人を殺せ! 」





黄色の瞳が、Aを射抜いた。





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りり(プロフ) - 静香さん» ありがとうございます。まだまだ続きますのでよろしくお願いします。 (2022年9月4日 2時) (レス) id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
静香(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2022年9月4日 1時) (レス) id: 96322907c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りり | 作成日時:2022年8月26日 0時

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