【コードギアス】地上に舞う羽 (ページ49)

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「ねぇ、二人って知り合いなの……？」

一人の生徒の言葉をきっかけに、再び場の空気は重いものに包まれた。

「それに、七瀬さんも… 」

Aと同じ学年の生徒も口々に話し始め、“ イレヴン ” という言葉がちらほらと聞こえてくる。

スザクは険しい表情を、Aは悲しい表情を浮かべた。

「友達だよ」

とん、と後ろから背中を押されて、Aはよろめきながら前に出た。

まるでその友達の中にはお前も入っていると言われたような気がして、ルルーシュを見上げた。

当然日本人を友達だと呼んだことに生徒たちはざわつく。

「会長、二人を生徒会に入れてやってくれないか。うちの学校は必ずどこかのクラブに入らなくちゃならない」

だが日本人である彼らにとってそれは容易ではない。

ルルーシュの言葉に会長であるミレイ・アッシュフォードはほんの少し考える素振りを見せたが、やがて笑顔で頷いた。

「副会長の頼みじゃ、しょうがないわね。それに、七瀬さんは元々入れようと思っていたわ」

「え、私……？」

「えぇ。七瀬さんと同じクラスのミレイ・アッシュフォード。よろしくね！」

ミレイをきっかけに二人は次々と生徒会のメンバーに囲まれ、歓迎されていることを知る。

「私シャーリー！よろしくね！ Aさんも！」

「あ、俺リヴァル！よろしくっす！」

根拠はないが、この人たちは信用してもいいと思えた。

Aの表情はまるで花が咲いたかのように明るくなり、「よろしくね！」と初めて学校内で笑顔を見せた。

「え、可愛いんですけど」

「あら。リヴァル、七瀬さんにご褒美のキッスする？」

「いやいや恐れ多いですって！」

ミレイの悪ふざけにリヴァルは両手を顔の前でブンブンと振ったが、Aの笑顔に数人の生徒が見惚れたのは事実だ。

「じゃあ貴方がする？」

そう言ってミレイが振り向いた先には、ポケットに手を突っ込んで興味がなさそうなレオの姿。

「え、レオくん！？なんで！？」

「何でって、俺も通うって言ったじゃん。軍務もあるから生徒会に入れてもらっただけ」

結局、ご褒美のキッスはナナリーから三人へと頬に送られ、猫事件は無事解決した。

学校での居場所を見つけたAは嬉しそうに笑うが、それを喜べずに絶望する生徒も……いる。

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