【コードギアス】地上に舞う羽 (ページ28)

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▼ 魔女と皇女ページ28

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「それで隠れているつもりィ！？」

右手で握りつぶしたナイトメアの頭部を思い切り投げつけ、ちまちまと後方で射撃するナイトメアを潰す。

ファクトスフィアが次々と敵の反応を感知している。

「ヴァリスで……！！」

至近距離でライフルをお見舞いしてやれば、敵のナイトメアは呆気なく大破していく。

そこでまたしても背後からの奇襲に、何度目かと舌打ちをする。

「正面から来い卑怯者！！」

「はいそこまで〜」

「えっ」

ゴーグルを奪い取ったロイドはAの顔を見てため息をつくと、シミュレーターマシンの電源を落としていく。

「 A君、昨日帰ってきてからずーっとやってるけど、飽きない？」

「すみません……。トレーニングを兼ねてストレス発散を」

「実践に向けて経験値を積むのはいいことだけど、がむしゃらになりすぎないようにね」

はい、と小さく返事をして、シミュレーターマシンから降りる。

G-1内に収容された特派ヘッドトレーラーは、今整備を終えたランスロットを積み込んでいるところだ。

「ロイドさん、ちょっと来てくれませんか」

「はいは〜い」

セシルに呼ばれたロイドを見送り、自分はどうしようかなと考えていると、「ねぇ」と声をかけられた。

振り向くと、Aより少し背の高い白髪の男の子がいた。

前髪から覗く蒼の瞳はとても綺麗で吸い込まれてしまいそうだ。

歳はAとあまり変わらないくらいに見えるが、幼い顔つきからして下だろう。

「あんた、戦闘になると口悪くなるのね」

「えっ！あ、も、もしかして聞いてたかな……？」

シミュレーターマシンに乗っている時は周りが見えていなかったので、もしかしたら迷惑をかけていたのかもしれない。

Aは「うるさかったよね、ごめんね」と頭を下げた。

「いや、今じゃなくて。シンジュク事変の時」

「え……？」

「俺はあれが好きかな。“ 駒にしかなりえない脆弱者めが ” 」

「な、ななっ……！！」

それは確かにAがサザーランドに搭乗していた時に口走ったものだが、どうして彼はそれを知っている。

いや、そもそもこの子は一体……！

「まさかとは思うけど後輩のこと、認知もしてない？」

言われて初めて、Aは彼が自分と同じ特派の制服を身につけていることに気がついた。

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