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「 枢木 スザク一等兵。貴様はシンジュク事変の際にG-1のコンダクトフロアに侵入し、クロヴィス殿下を殺害した 」

「 何を……言っている? 」





そもそもクロヴィスが亡くなったことを初めて知ったAは驚いてスザクを見る。

昨日もこのトレーラーにいたが、テレビではそのようなことは一切 報道されていなかったはずだ。





「 よって、軍事裁判にかけた後に…。いや、裁判などお遊びのようなものか。イレヴンにも分かりやすく話そう。処刑だよ、処刑 」





イレヴンと口にした時の蔑んだ表情を見た瞬間Aは全てを理解した。

恐らく彼らはブリタニアの血を何よりも重んじる純血派であり、そしてクロヴィス暗殺容疑をでっち上げスザクを見せしめに処刑しようとしている。

そんなことが許されてたまるか。
なんのための名誉ブリタニア人制度だ。





「 スザクはそんなことしていません! 」






声を荒らげるAに兵の一人が銃を向けたが、ジェレミアはそれを制す。





「 ……なんだ貴様は。データにないな 」

「 今日から特派に所属することになった七瀬 Aです 」





口調こそ丁寧であるが、その声色には怒気が込められており、真っ直ぐにジェレミアを睨みつけている。

初めて見るAの表情にスザクは「 A 」と彼女の名前を呟いたが、その時にまたしても兵士に頭部を殴られてしまう。






「 ハッ! 薄汚いイレヴン風情が。では聞こう。この男がクロヴィス殿下を殺害していないという証拠は? 」

「 なんですって……! 」





薄汚いのはどっちだ!

どこまでも卑怯な手口を使う純血派に込み上げる怒りを抑えきれずAは拳を握りしめた。





「 連れて行け 」

「 イエス・マイロード 」





兵士がスザクを連れていこうとする。

まだ私たちの物語は始まったばかりだと言うのにこんなところで終わるわけにはいかない。





「 スザクを返せ!! 」

「 バカめ 」





兵士に飛びかかったAは呆気なく跳ね除けられ、ジェレミアに脇腹を踏みにじられた。

傷口が開き、激痛に耐えきれず叫ぶ。





「 やめろ!! Aに手を出すな!! 」

「 ふん。行くぞ 」





マントを翻してジェレミアは兵を引き連れて部屋を出ていく。

床に倒れたAは力を振り絞って手を伸ばしたが、それすらも兵に踏みつけられてしまい、スザクには届かなかった。





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りり(プロフ) - 静香さん» ありがとうございます。まだまだ続きますのでよろしくお願いします。 (2022年9月4日 2時) (レス) id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
静香(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2022年9月4日 1時) (レス) id: 96322907c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りり | 作成日時:2022年8月26日 0時

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