【コードギアス】地上に舞う羽 (ページ17)

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▼ 偽りのクラスメイトページ17

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大きく背伸びをすると脇腹の傷が少し傷んだ。

シンジュク事変から二日が経ち、特派のトレーラーにて療養生活を送っていたAは、これから自分の上司になる人物の訪問を待っていた。

別の部屋では同じようにスザクも療養しており、本格的に特派として活動を始めるのはもう少し先になりそうだ。

「ふぁ…… 」

「おはよう、A。眠そうだね？」

「スザク！？お、おはよう…… 」

欠伸をしながら外へ出ると、丁度隣の部屋から出てきたスザクに出くわしてしまい、思わず尻すぼみになってしまう。

クスクスと笑われ、Aは両手で顔を覆った。

「はは、ごめんごめん。さっきロイドさんが戻ったってセシルさんから連絡があったんだ。Aも一緒に行こう」

部屋に入ると既にテーブルにはセシルが用意してくれたであろう緑茶が湯気を立てていた。

「おはよう〜！よく眠れた？」

「おはようございます」

カタカタと忙しなくキーボードを叩いていたロイドは二人の姿を見るとパタンとノートパソコンを閉じた。

正面に腰掛けると、ロイドは一つの書類をAに差し出した。

「おめでとう〜！本来なら簡単なチェックが入るんだけど、特別にそこは省略！」

「これは…… 」

“ 七瀬 A ”と自分の名が記入されているその書類は、名誉ブリタニア人であることを証明するものであった。

軍に所属するというのだから当然のことではあるが、あまりにも早い展開に頭が追いつかない。

「あ、それくらい簡単だよ〜。特派は第2皇子シュナイゼル殿下の直属部隊だからね」

「シュナイゼル殿下の！？」

声を上げたのはAの隣に座るスザクだ。

「そうそう。ついでにスザク君の異動の件も話しておいたよ。これからよろしくね〜！」

Aとスザク、二人の手を握りながらニコニコと含みのある笑顔を浮かべていたロイドであったが、突然スッと目を細めて眼鏡を持ち上げた。

腰に手を当てて立ち上がると、Aを見下ろした。

「僕たち特派は君たちを歓迎するよ。けどね、A君」

生唾を飲み、続きの言葉を待つ。

「軍に入るということ。……名誉ブリタニア人になることがどういうことか、分かってる？」

スザクは唇を噛み締めた。

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