不思議な日記帳〜過去編〜

ep65 ページ17

空もオレンジから濃いめの青に変わり

子どもの声も消えてきたころ

明るい電灯の下にかがみこんだ

小さな少女を見つけた

？「チッチチ、チッチチ」

少女は指を小さく曲げながら

何かをつぶやいていた

よく見ると私と同じ制服を着ていた

征「どうしたの？」

心配になって声をかけた

すると少女はゆっくりとこっちを見た

？「・・・何でふか？」

少し震えながら

まるで何かをかばうように

後ろに手を広げた

・・・後ろになにかあるのか？

征「いや、一体どうしたのかと思っただけだ。驚かしてしまいすまない。」

少し笑ってから

踵を返そうとした

その時・・・

ギュッとスカートの裾を掴まれた

？「あなたなら、大丈夫でふ、ね。」

じっと見られ手招きをされる

そこにいたのは

ボロボロのタオルにくるまれた

小さな猫だった

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