幸運の女神 ページ5
「どういうことですか」
言っていることが理解出来ず、私の近くでしゃがんでいる碧棺さんに問う。
「俺にお前の覚悟を見せろって言ってんだよ。」
「…」
彼の意図が分からずにただ不気味で怖くて思わず黙ってしまう。
すると、彼は立ち上って、
再びソファに座りドンッと強く机に足をのせた。
「簡単だろぉ？
毎週、俺のとこに来たら売られた喧嘩なしにしてやるって言ってんだよ」
彼の目は私を試している感じで、ここを切り抜けるには本気でぶつかるしかないと感じた。
「分かりました。毎週手土産持って来ますよ。
」
できるだけ怖いと思っていることを隠してそう言うと
碧棺さんはタバコを消しながら
「1回でも来なかったらてめぇの弟は、エアガンじゃなくて本物のチャカでやるからな。」
と私を睨む。
(チャカ…銃の隠語)
「どうぞお好きに。」
そう答えた私に帝統が「躊躇ねぇな！」と嘆いたが聞こえないふりをした。
自分の命が姉の手に渡ってさすがに焦ったのか帝統は
グシャグシャの制服のポケットからサイコロを3つ取り出した。
「このサイコロが3つともゾロ目だったら、俺と姉ちゃんを見逃せ！」
勢いよくそう言った帝統に、碧棺さんは
「てめぇには無理だ」
と挑発するように言った。
「俺には姉ちゃんという幸運の女神がついてるんだぜ！」
「帝統、それフラグだよ…」
私の声を無視して帝統は意気揚々とサイコロを降った。
サイコロの目は2,5,6と平凡のお手本のような結果だった。
「ほら…」
意味がなさすぎたこの勝負に呆れていると、
碧棺さんは何気ない素振りでサイコロを手に取りふった。
サイコロの目は、6,6,6。
彼にふさわしい悪魔の数字だ。
「はぁ！？！？！？」
叫ぶ帝統と叫びはしないが思わず見入ってしまった私に
碧棺さんは
「格が違ぇんだよ」
とニヤリと笑った。
「てめぇ、なんかイカサマでもしたんだろお！」
とってかかる帝統に「てめぇが用意したサイコロだろうが」と冷たく言い切ると、
碧棺さんはソファから立ち上がり部屋の扉へ向かった。
扉から出ようとした碧棺さんは振り返り私をみると
「今日は命拾いしてよかったな。
きょうだい仲良く生きれるように頑張れよ、
幸運の女神さんよぉ。」
と心底楽しそうにしているのだ。
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ベベンべェェ - 帝銃だったらマジでエアガン打って幻太郎になんかやられてそう (2022年10月30日 10時) (
レス) @page28 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 2chスレからこの話思いつきました感やば (2022年6月17日 22時) (レス) @page2 id: cc1286ce8c (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - 読み終わりました!続編へGO♪ (2022年1月14日 5時) (レス) @page50 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - あと、作者様安心してください。高評価押しましたぁ!!応援してますんで! (2022年1月14日 5時) (レス) @page41 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - えっ?ここアンチ居んの???こんなに良い話なのに?うーん、取り敢えず一回○しとこうか...?(黒い笑顔♪) (2022年1月14日 5時) (レス) @page41 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
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