嫉妬 ページ37
碧棺さんと話している女の人は、
彼と並んでも違和感がないほど綺麗で
女の私でも見惚れてしまいそうだった。
彼の元へ駆け寄っていた足が止まる。
近くの店のガラス窓にふと目をやると
美容院に最後に行ったのいつだっけな髪で、
上下3000円の服を着ていて、
酔いが回って締まりがない顔をした女が写っている。
あ、私だ…
碧棺さんは女の人をウザがるようにそっぽを向いているけど、
女の人は気にせず彼に話しかけている。
はたから見れば彼女が彼氏にデレデレな微笑ましいカップルだ。
新宿を歩いていた周りの人も
「碧棺左馬刻の彼女、めっちゃキレー！」
と噂している。
碧棺さん彼女いたんだ…
それにあんなに綺麗な人…
私とは大違い
こんなどこにでもいる女が
碧棺さんを好きになるなんて、なんておこがましかったんだ…
嫉妬と自己嫌悪で立ちすくんでいる私は
女の人からそっぽを向いていた碧棺さんと目が合った。
私に気づくと彼は怒っている顔で、
女の人の静止も振り払い、私の方へ歩いてくる。
私の目の前へ来ると、彼は
「てめぇ、9時過ぎてんぞ！！」
と怒鳴った。
私はぐちゃぐちゃの感情で
彼の言葉も耳に入ってこず、黙っている。
「酒くせぇし飲んだだろ！？」
黙り込む私を不自然に思ったのか、彼は声を沈めて
「言い訳だけは聞いてやるから
なんか言ったらどうだ？あぁ？」
と私を睨むように言った。
「…
…彼女さんといちゃいちゃしてたらどうですか！！！」
自分でも驚くほどの大声で彼を睨み返して言うと
彼は呆気に取られたように黙った。
「…は？彼女？」
意味を分かっていない碧棺さんを、これ以上見たら
嫉妬で苦しくてどうにかなりそうで、
酔いが回った足で彼の元から逃げるように走り出した。
「おい待てよ！何か勘違いしてねぇか！？」
しかし、すぐに追いつかれ、
彼は私の手を捕まえ、無理やり振り向かせた。
「勘違いって…！
綺麗な人と話してたじゃないですか！」
「は！？誰だよあいつ！」
「誰って、彼女さんじゃないんですか！？」
「知らねぇよ！！
お前を待ってたら話しかけられただけだよ！」
私の目を見て言う碧棺さんはきっと嘘を言っていない。
でも、イライラが収まらず
「私も碧棺さんよりかっこいい彼氏作るので
ほっといてください！」
と掴まれていた手を振り払ってしまった。
彼は舌打ちをすると
「…話になんねぇ、勝手にしろ」
と背中を向けて歩き始めてしまった。
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ベベンべェェ - 帝銃だったらマジでエアガン打って幻太郎になんかやられてそう (2022年10月30日 10時) (
レス) @page28 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 2chスレからこの話思いつきました感やば (2022年6月17日 22時) (レス) @page2 id: cc1286ce8c (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - 読み終わりました!続編へGO♪ (2022年1月14日 5時) (レス) @page50 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - あと、作者様安心してください。高評価押しましたぁ!!応援してますんで! (2022年1月14日 5時) (レス) @page41 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - えっ?ここアンチ居んの???こんなに良い話なのに?うーん、取り敢えず一回○しとこうか...?(黒い笑顔♪) (2022年1月14日 5時) (レス) @page41 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
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