「Aphrodisiac」 from T.N Part2

crazy for you _from H.K ページ22

キーンコーンカーンコーン





「あー、やっと昼休みだー！



眠いから寝よーっと」




「えっ！玉、


１時間目からずっと寝てたじゃん！



起きろよ！飯、食おうぜ！」



「うるさい！宮田！起こしたらころす！」



「やだ、物騒！」



きゃいきゃいと騒いでる宮田と玉森。



いつもだったら俺も宮田イジリしてるけど…



さすがに、遅すぎるよなぁ…二階堂とA。






「宮田！A探しに行ってくるわ！



玉と先飯食ってて！」



「おー、わかった！いってら！」



「宮田、静かにしろ！」



「たま酷い！」




俺は教室を飛び出して二人の姿を探しに行った









…








「あー、くっそ、マジでどこいんだよ！…」






多分学校中探し回ったはず…





あ、あと屋上見てないか…





でも、少し肌寒くなってきたこの季節、




いるわけねえか。





自嘲気味に笑いながら屋上のドアを開ける。





開けた瞬間、ぶわあっと風が吹きこんでくる






(やっぱいねーよな、うん、戻ろう)





踵を返そうとした瞬間、






「誰かいるの？」





Aの声がした。




良く見たら端のフェンスの前でしゃがみこんでる。






俺はAの方に近づき、聞いてみる。





「…二階堂はいっしょじゃねーの？」





少し沈黙した後





「…うぅ、ひっく、」



「えっ！？何で泣いてんだよ？」





「ごめ、ん、ひろ、みつ…ひっく、うぅ、


だいじょぶ、だから…」




「大丈夫じゃねーだろ…」




ぎゅっとAを引き寄せ、抱きしめる。




思ったよりも華奢な体で、




どうしようもない愛おしさが襲ってくる





俺が守ってやらねーと…





「俺はお前のことが好きだよ、





だから、支えになりたい。







もし、心にいる奴が俺じゃなくても、




気が済むまで俺を利用していいから…





お前の傍にいさせて…」

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