twc,fan_過呼吸_#01 ページ19
「も〜起き〜よ〜マコ〜。」
そんな声が聞こえて目線がフッとそちらへ移った。
とある実況者〇〇が体を揺さぶっているが
彼女はなんだか朦朧としている。
あまりにも珍しい彼女の姿を見ながら
自身の最後の酒を進める。
10人で飲み会をしていて、5対5で別れていた机。
彼女は別の卓にいた。
マコと〇〇以外の3人が
もうそろそろお開きなのでお手洗いにと席を完全に外した。
こちらはこちらで話がケラケラと盛り上がっていたのだが、
目線は一瞬で奪われた。
明らかな大人の接吻。
見ていないことにして残りの液体をグイッと飲み干すと
お開きにするぞ〜と声が響いた。
「〇〇が連れて帰るんか？」
ふぁんきぃが〇〇に声をかけた。
「家知っとるからね。結構お酒入ってるから心配やし。」
「〇〇ん家正反対やろ。
マコん家なら帰り道やし、俺とわっさんで送るよ。」
いつの間にか俺も送ることになっている。
何も発していないのにキンっと場が張ったのがわかった。
「それとも…どうしても送りたい理由あんの？」
ふぁんきぃが〇〇に見せたのは冷たい目。
まぁ何もわからん酔い潰れた子、
しかも一方的にお持ち帰りしてナニかするのは
やめたほうがよろしいのでは？
言っても狭いゲーム実況界隈なんだし。
「…じゃあ、ふぁんきぃに任せるよ。」
〇〇はそそくさと帰路を帰っていった。
タクシーで一番近いふぁんきぃの家に行く事になった。
フラフラな彼女を寝室の布団に寝かしつけて俺等はリビング。
時々様子を見に行く形を取った。
深夜は4時を回った頃。
フラッと様子を見に行った時に彼女は飛び起きた。
「マコ。起きた？」
「とわ…こ？」
「おん。ふぁんきぃさん、マコ起きた。」
ふぁんきぃを呼ぶとすぐに寝室へと来た。
「お〜よく寝てたな。マコ、飲みすぎは良くないで〜？
危ない男はそこら中うじゃうじゃおるからな？」
「…飲んでない。」
「ん？」
「私…今日お酒飲んでない…」
「は？」
「数日前体調崩してたのもあって…
全部ソフトドリンクにしてた…」
「〇〇は結構お酒入ってるって…
それに酔っ払ってるっぽい感じだったけど？」
ふぁんきぃが彼女に説明している。
彼女の頭の中は高速で情報が回っているのがわかる。
俺も脳内を整理することにした。
「…あ…っ…え…っ？」
これは真っ黒かもしれない。
「…とりあえず最悪の事態は防げてる。」
twc,fan_過呼吸_#02→←gt,tp4_発熱_#03
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みこと | 作者ホームページ：http://なし)ー
作成日時：2023年10月14日 22時
