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gt,tp4_発熱_#03 ページ18

キヨさんも体調不良
――――――

それから時間が経って、
深夜1時を半分ほど過ぎ
レトさんが看病をしていた頃、連絡が入った。

2人共熱が結構上がっているので
ヘルプに来てほしいのだという。

「マコの熱測ってあげて、
ザッと触った感じ結構上がってると思う。」

体温計を渡され電源をつけると履歴が見えた。

「これキヨの?」

体温計は38.5を表示していた。

「そう。」

「冷えピタ持ってくるわ。」

うっしーが部屋を出ていった。

「レトさん…」

「うん、どした?キヨくん。」

キヨはレトさんに任せる。

「マコ。聞こえる?マコ。」

「んぅっ…ガッチ…さん…」

「熱測ろう。」

一度体温計を渡したが全く動けていないので
腕の中へとおさめ首元から体温計を入れ腕を押さえた。

体温計はすぐに鳴った。

「…あー。」

「おぉ…マジか。」

部屋に帰ってきたうっしーも
後ろから体温計の表示を確認した。

「見せて…え"っ?!」

レトさんのその反応も頷ける。
体温計は39.8を表示しているのだから。

「時間的に薬の効果切れたか…。
大丈夫…じゃないね。しんどいね。
でも、汗は掻きだしたから上がりきったみたいだし
もう少し頑張ろっか。」

濡れタオルで汗を拭き、冷えピタも新しい物に貼り替えた。

「はい、キヨもマコも水分は取っとけよ。」

うっしーが
ストローをつけたペットボトルを用意してくれていた。
飲み物も飲ませ、薬も飲ませた。

「レトさん…」

「うんうん。キヨくんしんどいな。」

「うっしーぃ…」

「おぅ。いるぞ。」

「ガッチさぁ…ん…」

「はぁ〜い。」

本当にキヨもしんどいんだなぁ…

「マコ…」

「キヨ…大丈夫。」

「うん…」

俺の腕の中におさまる彼女をもう一度じっくり見た。

荒く熱い息を吐きながらもジッとしている。
次に瞼を落とすときには涙が溢れた。

ティッシュで涙を拭い体をゆっくり布団へと倒すと
流れで目元を隠すように左腕を置いた彼女。

あまりにしんどそうで見ていられない。

お腹のあたりをトントンと連続して優しく叩く、
それをしばらく続けると息が穏やかになっていく。

「ん…?」

思わず目も口も細く曲げ笑ってしまった。

「単純に羨ましいわ。」

キヨにかかりっきりのレトさん。

「絶対に譲ってあげないもんね〜。」

「ちぇ〜…。」

ずっと細かく気を配って全部丁寧に用意してくれたうっしー。

服の裾を力があるようでないような掴む右手が
愛おしくて仕方がなかった。

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作者名:みこと | 作者ホームページ:http://なし)ー  
作成日時:2023年10月14日 22時

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