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35話 ページ37

ついに、彼女のマッチポイントになった___


なおくんは、今まで味わった事のない感情を抱いていたのだろう。


驚きと焦りが混ざったような表情をしている。


「なおくん!大丈夫!!次取れるよ!」


私は必死に彼を励ます。



すると彼は、軽く頷き、深呼吸をした。




彼は落ち着いたが、目だけは燃えていた。




その様子をみた彼女は「じゃあ、いくよ。」と言ったと同時に、空中にボールを放つ。


それに続き彼女の持っているラケットもボールに近づく。


パンッというボールを打つ気持ちのいい打球音がコートに響いた。


彼女の打ったボールはネット際で急降下し、サービスサイドラインとサービスラインの交わる地点に引き付けられるように、落ちた。


彼女の今のサービスは、サービスエースを取れる速さ、コースだった。普通なら。


しかし、彼は、それを読んでいたかのように、素早いフットワークで移動し、彼女のいない側の角をめがけて、力強く打ち込んだ。



彼女は、素早く反応し、ボールを捉えたが、彼女の売った打球は、コート内に入らなかった。



そして、デュースになり、なおくんからのサービスになった。



彼は、サービスの中でも特に攻撃的な、フラットサービスを打った。


そのボールは、サービスセンターライン際に落下した。



しかし、その落ちたところには、小さい石があり、ボールは不規則にバウンドしたのだ。




でも、彼女は、軽やかなステップを踏み、難なくそのボールを打ち返した。


しかも、1番取りにくい身体に向かって___



彼は、それを取ろうとステップを踏んだが、ラケットの面で捉えることはできず、彼女のポイントとなった。




そして、再び彼女のマッチポイントが訪れた。
サービス権は、まだ交代していないので、彼が持っている。


彼は再び、フラットサービスを打ち込む。しかし、プレッシャーからだろうか。ネットにかかってしまった。

続いて、彼はセカンドサービスを打った。


彼がそのボールを打ってすぐ、彼女は不敵な笑みを浮かべた。

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柊 蒼葉(プロフ) - 白雪月さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて光栄です…(涙)現在受験生なので、あまり更新できていませんが、隙間時間に少しずつ更新していこうと思います!これからもよろしくお願いします!! (2019年1月8日 20時) (レス) id: b1a38b8367 (このIDを非表示/違反報告)
白雪月(プロフ) - この作品すごく面白いです。更新頑張ってください!応援してます!! (2019年1月7日 22時) (レス) id: 4433117549 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊 蒼葉 | 作成日時:2018年1月21日 18時

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