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教室内は静まり返り早く解放されないかソワソワしている。しかしまださくらの話は続いていた。
「あの日を境にみんなが澪奈をさけるようになってまるで、空気のように扱うようになってかわいそうだった。」
「ちょっと待ってよ私達は別に、」
唯月は反論した。いじめっ子はいじめているなんて思っちゃいない。この場合、本当のことを話して欲しくてそうやった、または妬みから来ているだろう。
しかしそれを遮り先生はさくらに話を続けさせた。
「手紙を貰いました。澪奈から。」
さくらは鼻をすすりポケットに入っていた手紙を取り出した。その紙はとても小さく見つかってはいけないような澪奈なりの配慮だったことが伺われる。
「”私とさくらは違う。プロレスネタとか全然わからないしずっと合わないと思ってた。だからもう二度と話しかけないで。さくらとは友達になれない。”...やっぱり私と澪奈じゃ釣り合わないんだってだから私もさけるようになりました。」
さくらは落ちてきた涙を手で拭うとその小さな手紙をポケットに大切なものを扱うようにしまった。
「澪奈を空気みたいに無視するようになって...最低です。澪奈はきっとそれが辛くて...。」
「何それ、まるでうちらが自さつの引き金ひいたみたいじゃん。え?なにうちらを主犯にしてブッキーに捌いてもらいたいの?」
香帆が噛み付くように反論する。
主犯じゃないにしろ原因の1つはこのクラスの態度もある。ただ遺書もなく本当の理由がわからない。
先生は理由を知っているのだろうか。
「だいたい自分が1番の親友みたいに語っちゃってさ、そういうのまじでムカつくんだけど。」
香帆はたしかに最初の方は一緒に帰ってたりしたけどさくらと澪奈が知り合ってからは一切つるまなくなっていた。この発言からはわからないけどもしかしたら私と同じように嫉妬からきているものなのだろうか。
「あんたみんなになんて呼ばれてるか知ってる?奴れいだから。なんでも言うこと聞く奴れい。わかる?誰もあんたの意見なんか求めてない。黙って言うこと聞いてればいいんだよ!」
「唯月、それもいじめだよ。」
「Aもウザイんだよ。 スカウトされてるの見たことあるから事務所のコネでもあるかと思って絡んでたけど。」
やっぱりそうだったか。とひとり納得してしまった。
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作者名:ゆゆたま | 作成日時:2020年4月9日 1時