私の大好きな お菓子が人間化したんだけど……

お菓子 14 ページ15

あれから何日かしてポッキーさん達の扱い方も分かってきた頃、トッポさんが熱を出しました

『お菓子も風邪引くんですね』

私はトッポさんのおでこに冷えピタを貼ると
冷た。と言いながらトッポさんはおでこを擦る

「腹減ったー」

仲間のトッポさんが熱を出しているのに呑気な事を言っているポッキーさん

『トッポさんが熱なんだからもう少し待ってください』

私はトッポさんに体温計を渡しながら冷たくあしらうとポッキーさんが黙った

可笑しいなと思い、ポッキーさんの方を見るとプリッツさんとこしょこしょ話をしていた

その様子をジー。と見ているとポッキーさんが立ち上がる

「今日から敬語とさん付けはダメ！ ポッキーって名前もだせぇし」

いきなり、大声で何を言うかと思ったら敬語の話か

『あ、じゃあタメで』

その方が楽だし。と言いながらﾋﾟｰﾋﾟｰと鳴った体温計をトッポから受け取る

『38℃...』

私がボソリと呟いた途端、ポッキーとプリッツが部屋から慌てて出ていった

その様子を見て「ひでーな」とトッポが布団から起き上がる

『お粥食べる？』

私は小さな棚に置いてあった少し冷めているお粥を手に持った

「ん」

トッポは受け取ろうとするが熱で思うように動けてない

食べさせるよ。とスプーンでお粥を取り、口元まで持っていく

「じ、自分で食う」

熱で赤かった顔が更に赤くなり、私からお粥を奪う

流石に恥ずかしかったか。と思いながら氷枕を作りに行こうとするとトッポから声がかかる

「行くなよ」

トッポらしくない言葉だったので耳を疑う

『え？』

「だーかーら、ここにいろ」

お、お粥を食べ終わったら皿を渡すためだぞ！と私に言った

『はいはい、ツンデレ』

私は勉強机に座ってニコニコと笑いながらトッポを見ていた

ツンデレじゃないってトッポに怒られたけど気にしない

後、トッポが私にトッポと呼べって言われた

トッポになる前の人間だった頃の名前らしい

プリッツとポッキーの名前もあるらしいので後で聞いて
これからはそう呼ぶことにしよう

そんな事を考えていたらトッポが食べ終わったお粥を私に出した

『綺麗に食べたね』

偉い偉い。とトッポの頭を撫でると子供扱いするなと怒られた

子供扱いされて機嫌が悪くなったトッポに「氷枕、取ってくるね」と言って
部屋から出ていった

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