暑さ対策は万全に ページ2
蝉の鳴き声が頭に響く。
暑さしのぎの日傘もまるで役に立たない。
抱えている花を潰さないようそっと鞄からハンカチを取り出し、額から流れる汗を拭った。
やはり、結野アナの予報は侮れない。
それから歩くこと数分。
目的地に着くと、持参した掃除道具を取り出し作業を開始した。
一通り掃除を終え、花立に花を供える。
線香をあげれば、独特なその匂いは私の鼻を掠めた。
仕上げにあいつの好きな団子を供えると“いちご牛乳かパフェの気分だったのに”なんて声が聞こえた気がした。
『バカなの?こんな猛暑日に持ってきたら腐るでしょ。もう少し涼しくなったらね。』
『ん?あいつはいねぇのかって?あー、最近ちょっと忙しいみたい。逆に私は通いすぎだって言われたよ。この暑さじゃあの子も耐えられないだろうし、お登勢さんに預けてきた。』
そんな一人言をしばらくの間行う。
これがいつものルーティンだ。
『今日は用事あるから、そろそろ帰るね。』
じゃあ、また来るよ。
“兄さん”
“坂田銀時”と刻まれた墓に笑いかけ、その場を去った。
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Mugino(プロフ) - 壊さん» 壊さんコメントありがとうございます!!今日明日中には更新できると思います🔥💪お褒めの言葉とっても嬉しいです🥺ありがとうございます😭✨️ (10月19日 13時) (レス) id: 8563ed1f80 (このIDを非表示/違反報告)
壊(プロフ) - あの、続き書いてくれませんか?とても面白くて、続きが読みたいです! (10月19日 3時) (レス) @page9 id: 701fbdee56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mugino | 作成日時:2023年10月10日 17時