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「梨紗さんは車で待ってて」

「わかった」




車を降りて少し先にある岸辺へ向かう。




来たけどこれからどうすればいいの?

とりあえず待ってみるかな。




景色を眺めたり水や砂で遊んだりして10分以上経った。




呼び出しといて来ないってどういう事。




呆れて帰ろうとした時、どこからか投げられた銀色の物が足元に落ちる。

何かと思い拾い上げると何処かの鍵のようだ。




鍵?




投げてきたであろうあたりに視線を向ける。

視線の先にはあの時の双子姉妹がいた。

ポケットから携帯を取り出しメールを送る。




『渡すの早くない?』




すると双子の姉から返事がきた。




『いつ動き出すかわからないの。だから今のうちに渡しとこうと思って。敷地内や建物内の構造とかは覚えているわよね?』


『覚えてる』


『そう、ならいいわ。あと、明日の夕方、貴女の最初で最後の親友のお宅へ伺うことになってるわ。失いたくないなら来ることね』




友理……。




少し考えポケットに携帯をしまい梨紗が待つ車へと戻る。

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作者名:ねこ | 作成日時:2018年4月1日 20時

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