そばにいたいだけ＿3nd book＿ (ページ10)

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「なぁ、なんでプロデュース科なんだ？普通アイドル科だろ」

そう愚痴を零すのは錦織慎也。

「どうせ一年しかいないんだから。それに職はもう決まってるしあんた音痴だし」

「音痴は余計だろ！」

事実でしょっと呆れ顔で慎也を見る。

「あ～あ、なんで俺が…」

Aの前の席で項垂れる慎也。

「仕事なんだから文句言わない」

「お前が持ってきた仕事だろうが」

そう言い合っていると嵐が教室に入ってきた。

「あら？転校生？」

嵐は慎也を見て首を傾げながらそう問いかける。

「あぁ、うん。3-A、プロデュース科の錦織慎也くん」

「うっわ、君付けとか懐かし～」

「うるさい」

「知り合いなの？」

嵐の問いにまぁ、うんっと曖昧に答えた。

「よろしく～」

慎也は嵐に軽く手を振る。

「よろしく♪」

「さてと、校内案内でもしようか。なる姉も来る？」

Aの誘いに嵐は頷いた。