そばにいたいだけ＿3nd book＿

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王さまってほんと片付けしないよね。

楽譜とか床に散らかしたまんまだし。




そんなことを思いながら昇降口を出ると一緒に帰る二人の姿が見えた。

するとこの間の嵐の言葉が脳裏に蘇る。




__泉ちゃんってほんとAちゃん見つけるの得意よね〜__




違う、たまたまあそこに居ただけ。




__あの二人、なんであんなに親しいのかしら？不思議ね〜__




それが何？

俺には関係ないね。




そう否定していると慎也がAの肩に手を回すのが見えた。




はぁ？なに肩に手なんか回しちゃってんの？

あいつもなんで振り払おうとしないわけぇ？




慎也の手を振り払わないAに苛立つ。




__ヤキモチなんてか〜わいっ♪__




また嵐の言葉が脳裏に蘇った。




違う、ヤキモチなんかしてないし。

してない…。




「はぁ……早く帰ろ」

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