我妻善逸、ヨコハマに来た【鬼滅の刃】【文豪ストレイドッグス】

問４３:も、もしかして――？ ページ42

【優逸side】

「何か固まってるね。どうかしたのかい？ 優逸君」


太宰さんが俺に話しかけてきたのでハッとした。いつの間にか善逸は消えていた。


「いや、もうしかして、って思って……」
「何がだい？」


「聞いたことがあったんだ」俺は言った。そう、聞いたことがあったんだよ。我妻善逸って名前も竈門炭治郎って名前も。子孫とか御先祖様とか聞いてもうしかして、と思った。


「ぜ、善逸ってもうしかして俺の御先祖様――？」
「多分そうだろうね」


何食う顔で肯定してしまう太宰さん。「えぇぇぇえええぇ！？」と思わず叫んでしまった。太宰さんは「気づかなかったのかい？」と呆れたような顔で言った。


「君達は本当に似ていたよ。見た瞬間私は分かってしまったのだけれど…真逆気づいてないとは」
「え、真逆、武装探偵社の皆さんは気づいてたの！？」
「さあどうだろう。けれど、その線は有るな、とは思ってるんじゃあないのかな」


「気づいてないのはきっと善逸君、ただ一人だと思うよ」と笑って太宰さんは言った。マジかよ、と思ってしまうのは仕方ない。

とりあえず思った事を一つ呟くとしたら――。


「善逸…いや、御先祖様。無事に結婚出来たみたいで何より」


結婚願望がかなり強かった善逸。何だか少しほっとした。

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