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憧れていた過去 ページ2

父と母も異能特務課暗殺部隊に所属していた。母が隊長で父が副隊長。母はちまちましたことが嫌いで殺すなら一気に、苦しまないように、と隊を引っ張っていき、父は頭がよくキレる人で頭脳で相手を殺していた。

性格は真反対の両親だったけれど、喧嘩することもなく、いつも自分や兄に優しくしてくれていた。

兄は躰が弱くて外に出れない。そんな兄が見てられないし、自分だけ外で遊ぶことなんて出来ないから毎日兄の看病をしていた。

兄はよく「お前は遊んできていいんだぞ」って言ってくれたけど私は知らない子達と遊ぶぐらいなら兄の看病をしたかったし、早く兄に元気になってもらって兄と遊びたかった。


「お兄ちゃん、凄いよ!今日も沢山視える!!」
「ほぉー其れは凄いな。俺も見てみたいよ」


私には友達がいない。何故か、其れはきっと私が『視える』からだ。他の人が視えないものが。簡単に視えてしまう。

よくそれで気味悪がられる。だから他人は嫌いだ。どうも好きになれない。家族は好きだ。私を理解してくれるし、共感してくれる。

私には家族さえ居ればそれでいい。


けれどそんな日常なんて長く続かないのだ。

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作者名:フ瑠ラン | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年5月30日 16時

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