今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:3,857 hit
小|中|大
憧れていた過去 ページ2
父と母も異能特務課暗殺部隊に所属していた。母が隊長で父が副隊長。母はちまちましたことが嫌いで殺すなら一気に、苦しまないように、と隊を引っ張っていき、父は頭がよくキレる人で頭脳で相手を殺していた。
性格は真反対の両親だったけれど、喧嘩することもなく、いつも自分や兄に優しくしてくれていた。
兄は躰が弱くて外に出れない。そんな兄が見てられないし、自分だけ外で遊ぶことなんて出来ないから毎日兄の看病をしていた。
兄はよく「お前は遊んできていいんだぞ」って言ってくれたけど私は知らない子達と遊ぶぐらいなら兄の看病をしたかったし、早く兄に元気になってもらって兄と遊びたかった。
「お兄ちゃん、凄いよ!今日も沢山視える!!」
「ほぉー其れは凄いな。俺も見てみたいよ」
私には友達がいない。何故か、其れはきっと私が『視える』からだ。他の人が視えないものが。簡単に視えてしまう。
よくそれで気味悪がられる。だから他人は嫌いだ。どうも好きになれない。家族は好きだ。私を理解してくれるし、共感してくれる。
私には家族さえ居ればそれでいい。
けれどそんな日常なんて長く続かないのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
23人がお気に入り
23人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ