頭の硬い蛞蝓 ページ12
書類に書いてあった事は結局私が知っていることで全然役に立たなかった。やり損だ、そう思う。扉が開くと姐さんが入ってきた。
「太宰、書類仕事は終わったかえ?」
もう太宰じゃないと否定するのも面倒になってきた。終わった書類をヒラヒラと見せると姐さんは満足そうに頷くと「次は拷問じゃ」と云った。
「ええ〜。少しは休ませて呉れよう」
「主の頭はは年中夏休みじゃろうが。こう云う時ぐらいシャキッとせえ」
「ええー、私、遣る気出ないー!」
私がそう云うと姐さんは短刀をチラつかせる。きっと次文句を云ったら其の短刀で私の喉元を掻っ切る心算なのだろう。
「はあ、仕方ないなあ」
私がそう云うと姐さんは歩き出す。其れについて行くかのように私達は拷問部屋に向かった。
拷問部屋にはミミックの一人が鎖に繋がれていた。如何やら未だ麻酔が効いているようで眠っている。
私はミミックの一人に近づくと無理やり口を開き奥に仕込んである毒を取り除く。取り除く作業が終了すると私は平手打ちをして男を起こした。
男の目が薄らと開かれる。
「やあ起きたかい?ご機嫌は如何かな?」
男は直ぐに奥歯に仕込んであった毒を頼るが残念ながら其れは全て私が取り除いてしまった。その為、死ぬことは叶わなかった。
「私が聞きたいのは唯一つ。君の親玉は何処に居るんだい」
「……何故そのような事を聞く」
「決まっているじゃあないか。君の親玉を殺して私の友人を救う為だよ」
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wayu0112(プロフ) - こういう話好きです! (2019年11月8日 0時) (レス) id: 3e063600b4 (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - とても面白かったです。更新楽しみにしています!! (2019年7月13日 22時) (レス) id: cfe2cc8d41 (このIDを非表示/違反報告)
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