【おそ松さん】出 来 ち ゃ っ た

いくめん 33*° ページ35

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泣いてるのは私達だけじゃなくて、松代さんもチョロ松くんもトド松くんも目に涙を溜めていたり、泣いていたり



「みーんな……貴方が生まれてくるのを、待っててくれたんだよ」


ベッドの形を変え、後ろにもたれ掛かり、小さな身体を抱き上げる
愛おしくて、愛おしくて、胸の底が熱くなる



「これから色々経験して…… 幸せな人生を歩んでね」


ぎゅっと壊れ物を抱くように抱きしめる


「カラ松も抱っこしてあげて？」


カラ松「い、いいのか…？」

おどおどしているカラ松に、「当たり前でしょ？」と笑うと涙の跡が残った目元を擦り、恐る恐る私の手から赤ちゃんを乗せる



カラ松「……小さい」


と言ったカラ松の顔はこれまでにないくらい優しい笑顔


「生まれたばかりだもん」


と笑いかけると、そうだなと笑顔で返してくれる


カラ松「……俺が、この子もAも、守るからな。 絶対に」


真剣な表情で私を見つめ、赤ちゃんに目を落とす



「次は、お義母さん、抱いてあげてください」


少し離れた所の松代さんに声を掛けると驚いたようにえ？と声を出す


松代「いいのかしら？」


「勿論です、ね、カラ松」

とカラ松の方に目を向けると、あぁと頷いてくれる

カラ松がゆっくり松代さんに近付いて、そっと松代さんに抱かせる


カラ松「母さん…… 俺、母さんには迷惑かけてばかりで…… 今からじゃ遅いかもしれないけど、親孝行、するから。
最初の親孝行、初孫の顔見せて上げたくてさ……」


俺じゃなくて、Aのお陰だけど……と苦笑しながら頬をかく


松代「……ありがとう、カラ松。 私はいい息子と娘を持ったわ。Aちゃんもありがとう
まさか、孫をだけるなんて……」


目に涙を溜め、本当に嬉しそうにして下さる松代さん



カラ松「これからも俺達3人を、お願いします」



────お辞儀をするカラ松は、もうちゃんと父親の顔をしていた────

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