【おそ松さん】出 来 ち ゃ っ た

いくめん 32*° ページ34

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「A！！！！！」


大声で叫び、私に駆け寄ってくる青いネクタイをした男性


「からっ…まつ…ぅ…っ！」


カラ松「頑張れ！！ 俺もついてるから！！」


ぎゅっと手を握って私のベッドの横に膝をつく


助産師「頭出てきましたよー！ 次の陣痛で赤ちゃんもう全部出ますよ！ 後ちょっと、頑張って！」


いつの間にか周りにはおそ松さん達も集まっていて、心配そうな顔が見える



「ぃ゛っ！！ はぁっ…はぁっ」


目には涙が滲んで、痛みを耐え、力む


ずきんっと一縷の痛みが走り、思い切り力む


すると、するりと力が抜ける

「……え……？」


おぎゃぁぁぁ、おぎゃぁぁぁっ！


大きな産声が病室に響き渡る



助産師「おめでとうございます！元気な男の子ですよ！！」


と、真っ白なタオルに包まれた小さな赤ちゃんを私の枕元に寝かせてくれた


手も足も頭も、全てが小さくて
脆くてすぐ壊れてしまいそうな、小さな小さな生命

恐る恐る手を伸ばして 、身体に触れてみる




「っ！ 生まれてきてくれて……ありがとうっ、私達のところに会いに来てくれて……ありがとう……ｯ！」


心の底からそう思った。溢れる涙が止まらない

カラ松を見てみるとポロポロと涙を零し、赤ちゃんを見て呟く


カラ松「A……産んでくれて、ありがとうな…っ！ 俺を父親にしてくれて…ありがとう



お前も、来てくれて……ありがとう」


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────病室は、嬉し涙で溢れた────

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