【おそ松さん】出 来 ち ゃ っ た

いくめん 21*° ページ23

貴女side


時間は流れて出産も後1ヶ月を切った頃
お腹はもうとても膨らんでいて、中から蹴ってくる力も日に日に強くなっている


決して嫌とかじゃなくて、早く出たいんだよね。とか声の代わりだもんね。と嬉しくなるくらいだ


普通、出産直前、入院は普通１週間前位に入るのだが、またもやここで過保護2人組(父とカラ松)が譲らなくって２週間前に病院入りすることになった。



でも、出産で愛する妻を失った父の気持ちを考えれば納得する他なかった




カラ松「もうすぐ出来るぞー」

とキッチンから声をかけてくるカラ松は、只今料理中


そんな私は席につかされている


家でも出産を一ヶ月に控えた位から、家事全般はカラ松がしてくれている。
私がやる、と言っても「俺がする」と譲らない
おかげで私は楽をさせてもらっている



カラ松「ん、出来たぞ！」


と両手に料理を乗せた皿を持ち、テーブルに載せる


腰に巻くタイプのカフェエプロンをしたカラ松が板につきすぎて、眩しい



前に置かれた料理を見てみると野菜を多めに使ったお洒落な料理。
妊娠中はカロリーや塩や砂糖までも気を使わなければならない


カラ松もそれを知っていて、料理は減塩や野菜を多め、その上味付けに飽きないよう工夫を凝らしてくれている


毎日彼の家庭科力の高さに驚かされるばかりだ


カラ松「味は保証できないが……」

と苦笑しながら頬をかく


料理をそっと口に含む

「美味しい……！ 」


目をキラキラと輝かせカラ松を見ると、それはそれは嬉しそうに笑い「良かった」と言う


「これだけ料理美味しければ、私が入院しても、家事とかは大丈夫そうだね」

と言葉をかけると少し寂しそうに

カラ松「Aがいないと寂しいが、元気に産んでくれればそれでいい」


と優しく微笑んでくれる




────出産の不安は貴方の笑顔で何処かに消える────

いくめん 22*°→←いくめん 20*°

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す