【黒子のバスケ】帰宅部の私がマネージャーになりました５【秀徳】

219個目 お家デート ページ25

ｺﾝｺﾝ

一応緑間くんの部屋に入る前にノックをする
すると緑間くんが顔を出した

緑｢もう話は終わったのか？｣

『うんっ、緑間くんの事よろしくねって言ってもらえた』

緑｢む、そうか、とりあえず入るのだよ｣

緑間くんに促され部屋へと入る
勉強会をした時とは別に変わり映えはしていない
とても綺麗に整理された部屋だ

緑｢適当なところに座っていいのだよ｣

『じゃあ、失礼して…』

ローテーブルの前に座った
テーブルの上にはお菓子とジュースが置かれている
ごめん、すでにチョコしか目に入ってません←

緑｢食べていいぞ｣

『っ！じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて……んっ、美味し〜♪』

少しお高いチョコなのか、とろけるように甘かった

緑｢気に入ったか？｣

『うんっ！初めて食べたよ、こんなチョコ！』

緑｢母が外国に行った時に買ってきた物なのだよ｣

『え！外国！？』

外国という言葉に驚いて緑間くんの方を振り向く

緑｢俺の母はピアニストでな、たまに外国に行く時があるのだよ｣

ちなみに緑間くんのお父さんはお医者さんとのこと
やっぱり良いとこの息子さんでいらっしゃいましたよ…

それから何気ない会話をしたり、バスケの事を話したり、月バスを見させてもらったりとのんびりな時間を過ごした

緑｢少し席を外すのだよ｣

『んっ、おっけー』

そう言って緑間くんは部屋を出ていく
私は他の月バスを見ようと棚を見ていると奥に隠すように置いてある古い月バスを見つけた

『あっ、これ帝光の時のじゃん！』

中を開くとそこにはまだ幼さを残す帝光中のユニフォームを着た緑間くんを見つけた
記事の内容は全中三連覇を果たした時のものだった


『…………スコアが、１１１−１１？』


あまりにもピッタリすぎて普通に感心したが、その後別の疑問が頭をよぎる

本当にたまたまこの数字になった…？

色んな試合を見てきたがどんな試合でもゾロ目になる事などなかった

『(いやいや、緑間くんがそんな事……)』

いや、緑間くん"だけ"ならこんなことはしない
しかも中学の時といえばお姉ちゃんがマネージャーを辞め、私の前で泣いた事さえあった


緑｢すまない、待たせたのだよ……、っ！？｣

緑間くんは私の持つ月バスを奪い取り、焦った表情を浮かべた
見られたくないものを見られたような、そんな顔

『緑間くん…？』

緑｢っ、見た…のか…？｣

『ゾロ目のスコアだけ、ね…』

そう言うと緑間くんの表情が引き攣った

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