113個目 vs誠凛 ページ17
雨の降る今日。ついにやってきた誠凛とのリベンジ戦。
先輩達も高尾くんも緑間くんも、みんな集中している。
高「そういや、前も雨降ってたな。時間だ、行こうぜ」
緑「……あぁ」
一応かける言葉を考えてはいたけど要らないようだ。
私にできる事はみんなが戦うことだけに集中できるよう、支えるだけ。
会場に入ると大きな歓声が私達を包み込んだ。
スタメンの5人をベンチに座らせ、監督が話をするが緑間くんは1人集中している。
高「あっれぇ?真ちゃんどったの?まさかビビっちゃ、…っ!」
緑「話しかけるな、今気が立っている。冗談に付き合う余裕はないのだよ……ヤツらに勝つ…!今の俺にはそれしか考えられん…!」
高「…あぁ、俺もだ!」
みんながコートへ向かう。
言葉は必要ないとは思ったけど、これだけは伝えたいと私は2人の所へ行き背中を叩いた。
『行ってらっしゃい!』
緑「あぁ」 高「おうよ!」
「それではこれよりウィンターカップ決勝リーグ第2試合、誠凛高校 対 秀徳高校の試合を始めます!礼!」
"よろしくお願いします!!!!"
始まった、誠凛 対 秀徳。
ジャンプボールはほぼ同時タッチ。しかしボールは誠凛が掴んだ。
でもそれを高尾くんがカットする。ボールを木村先輩が大坪先輩へと投げ、速攻を決めようとするがそれすらも黒子くんにより防がれる。
「よし!」
相「でかした!」
こぼれたボールを緑間くんが拾う。
「あぁ!緑間ぁ!!」
しかし緑間くんのスリーを火神くんがたたき落とした。
火「おぉら!!」
緑「チィッ…」
高「なんだと…!」
『相変わらず飛ぶなぁ…』
「アウトオブバウンズ!オレンジボール!」
始まってまだ数十秒でこの火花の散りよう、この攻防に息すら止まってしまいそうだ。
火「んな溜めの長いシュート、俺がいる限りそうそう撃てると思うなよ!」
緑「……」
火神くんの挑発にも乗らず、持ち場へと戻る緑間くん。いつもと違う様子に火神くんも首を傾げている。
この時私は、緑間くんの言葉を思い出していた。
"緑「火神が完全に覚醒した今、俺のシュートに奴のジャンプは最悪の相性だ。今のままでは何本撃っても……ことごとくブロックされる筈なのだよ」"
"高「おいおい!なんだよ急に!気持ちわりぃぞ、弱気な真ちゃん」"
"緑「早とちりするな、馬鹿め。……答えはひとつに決まっている」"
『その為に頑張ってきたもんね、緑間くん……』
ずっと見てきたから知っている、緑間くんの努力を。
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雪泉(プロフ) - 奏さん» コメントありがとうございます!意外に秀徳のお話が少ないなと思ってもう自分が書いてしまえ!という感じで始めました!自己満なお話ですが、喜んでもらえてすごく嬉しいです(泣) これからもこの作品をよろしくお願いします!本当にありがとうございます! (2020年4月23日 22時) (レス) id: fe3260901f (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 1年トリオが可愛すぎるし、それを見守る3年トリオが優しすぎてツラいです(笑)黒バスは秀徳最推しなので内容とかいろいろ歓喜です!! (2020年4月23日 21時) (レス) id: 4366abe273 (このIDを非表示/違反報告)
雪泉(プロフ) - RENさん» コメントありがとうございます!遅い更新になるかもしれませんが、頑張ります!RENさんも体調には十分気を付けてお過ごしください!本当にありがとうございます! (2020年4月22日 21時) (レス) id: fe3260901f (このIDを非表示/違反報告)
REN(プロフ) - 帰宅部の私がマネージャーになりました。めっちゃ面白いです。コロナで体調管理に気をつけながら更新頑張ってください。応援しています。 (2020年4月22日 18時) (レス) id: e1030c49e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪泉 | 作成日時:2020年4月15日 14時