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そして現在半日練習が終わり、買い出しの準備をしているところだ。
私服でって言われたがその私服が難しい…黒のスキニーにパーカーでいっか。
お姉ちゃんなら可愛らしい服を着ていくんだろうな。
残念、私はこういう女子なので諦めてください←
軽ーくメイクしていると家のインターホンが鳴った。
『はーい』
準備も終わらせ、バックを持って玄関を開けると高尾くんと緑間くんがいた。
高「よっ!」
『ほんとごめんね、今日はよろー』
緑「早く行くのだよ」
2人も私服だったが、似合ってる。高尾くんはカジュアルな服、緑間くんは清潔感のある服。
なんか新鮮……
『あれ?チャリアカーは?』
今回も乗るだろうと諦めていたチャリアカーが見当たらなかった。
緑「今日は電車使って行くのだよ」
高「大きめのショッピングモールだしな」
『それが当たり前なのにすごく安心した←』
それから私達は電車に乗り、ショッピングモールへと向かった。
休日のせいか電車はぎゅうぎゅうだった。2人はバスケの事で話をしていたので私はリストや監督から貰った部費があるか確認していた。
『……?』
時折感じる違和感、最初は人のバックが当たってるだけだと思った。
でもそれにしては何度も何度も触られている気がした。
『………(マジか…)』
私なんかが痴漢に合うなんて思ってもなかった。
趣味悪いぞこの野郎←
逃げようにも人混みのせいで身をよじることも難しい。
それに気を良くしたのか、痴漢は大胆に触り始めた。
気持ち悪い……怖い……
私なら相手の手掴んで声上げてやる!なんて思ってたけど、実際はそんな事もできない。
こんな怖いなんて思わなかった…っ。
『……っ』
私は泣きそうになりながら無意識に緑間くんの服を掴んだ…その瞬間、グッと肩を引き寄せられた。
『!?』
高「おっさーん、何やってんの?そんなことやって恥ずかしくないわけ?」
緑「次の駅で降りてもらおうか」
高尾くんが痴漢相手の腕を掴み、緑間くんはそんな痴漢から私を守るように抱き寄せてくれていた。
「な、なんだ君たちは!言いがかりは止してもらおうか!」
高「んじゃ聞くけど、この手は何?」
高尾くんは痴漢の腕を掴みあげるのではなく、私を触っていた所で掴んだままだった。
緑「明らかにこいつを触っていたと分かるのだよ」
「…っ」
それから痴漢をした人は次の駅で駅員と警察に連れて行かれた。
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作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時