45個目 インハイ予選6 ページ46
黒「Aさんと約束したので…必ずキセキの世代を倒すと」
そうか、お姉ちゃんは黒子くんと一緒に…
『……お姉ちゃんはね、』
私はぽつりぽつりと話し出した。
黒「……」
『マネージャーを辞めてからもずっと辛そうだった。理由はある程度聞いたよ、みんなが笑わなくなった…チームプレーをしなくなったって』
そう言うと黒子くんも表情が暗くなった。
『私は中学のバスケ部の事を知らないから何も言えないけど、今の緑間くんを見て何となく……お姉ちゃんの言ってた意味は分かる。どこか自分1人でいいって思ってる所がある』
ふと黒子くんと目が合う、何を考えているのか分からない目…緑間くんの言っていた意味も分かる。
全て見透かされているような目だ。
『私がお姉ちゃんに言ったの、負かしてやればいいじゃんって。でも!だからって負けていい理由にはならない、
黒「はい、それは重々承知です。それでも僕達は勝ちに行きます」
『…そっか。相手チームに言うのはおかしいけど、頑張ってね!じゃっ、アデュー!』
私は2人に手を振ってみんなの元へと戻った。
小金「何か不思議な子だね…」
黒「そうですね」
2人は私が去ったあとをじっと見つめていた。
16:50_
試合開始10分前になった。
大「よし、10分前だ!行くぞ!」
大坪先輩の声を合図にみんな更衣室から出ていく。
大「緑間」
緑「すみません、先に行ってください」
緑間くんはベンチに座り集中していた為、私は更衣室の外で待つことにした。
高「よっ、やっぱ考えることは一緒だね」
隣で高尾くんが壁にもたれかかって一緒に緑間くんを待つ。
『この試合、お互いにとって大事な試合になりそうだね』
高「だな。まっ、やる事はいつもと変わんねぇけど」
『頑張ってね』
ガチャリと扉の開く音がすると、緑間くんがようやく出てきた。
高「おっせーよ、先輩達行っちまったぞ?」
『行こっか』
そしてインハイ予選の決勝戦となるコートへ向かった。
会場はたくさんの人で埋め尽くされていた。
スタメンの5人が円陣を組む。
大「正直ここまで誠凛が勝ち進むと予想していた者は少ないだろう、北の王者の敗退は番狂わせという他ない…だがそれだけの事だ、うちにとっては何も変わらん。相手が虎だろうと兎だろうと獅子のする事は一つ!全力で叩き潰す事だけだ!いつも通り勝つのみ!!」
「「「「おう!」」」」
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作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時