響く怒声 ページ16
*
パチパチパチ。
乾いた拍手が鳴り響く。
それは自分の手から発せられたもので、こちらに向いた驚きの視線にふっと笑いかけた。
「すごかったよ、二人とも」
「A!!」
「Aっち!」
ずっと、体育館の壁に寄り添っていたのだ。
黄瀬は気づいたかもしれないが、青峰ほ気づかずにずっと1on1をしていたようだ。
勝ったのは青峰だったけど、黄瀬は十分、青峰に対抗できていた。
「てっめ、いつから!」
「ほぼ最初っから。どう?黄瀬君、手強かったでしょ?」
「……やっぱりお前の手引きかよ」
「うん。あのね、大ちゃん。私は、大ちゃんが大切なんだよ。また、バスケが大好きで、するたびに笑顔を見せる大ちゃんが、見たいんだよ」
ごめんな、黄瀬。
今はちょっと、許してくれないか。
本心でも、青峰はちょっと好きだ。
だからここは、譲れない。
──オレが彼を救うんだ。
「私は、大ちゃんに何もしてあげることはできない。だけど、大ちゃんを思ってる気持ちだけは人一倍強いんだよ。ねえ、練習出よ?」
「……、どうしたらいいんだよ。練習しても強くなるだけ。戦える奴が減るだけ!なら、そんなことしても虚しいだけじゃねぇか!」
「それ、後悔するよ」
「……?」
「いつか、後悔するよ。あの時もっと練習しとけばよかったって思う日が、きっと来るよ」
「一生待ってたって来るかよ、んなもん」
「……なら、アメリカでもどこでも行けばいいんじゃないの!?」
「ッ?」
「甘ったれんな!!大ちゃんより強い人なんて、たくさんいるに決まってるじゃん!!『オレに勝てるのはオレだけだ』!?ふざけるな!!そんなの“キセキの世代”全員と戦って、勝ったら言えば!!?」
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みずあいす - プーさん大好きさん» ただいまです!これしか言えませんが許してください笑笑 (2017年5月13日 17時) (レス) id: eea04fc780 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん大好き - お帰りなさい!!これしか言えませんが許してください。更新頑張ってください。応援してます。 (2017年5月12日 21時) (レス) id: 31dc8f72b4 (このIDを非表示/違反報告)
翠玉未麗*ボード不調(プロフ) - みずあいすさん» ネタバレ盛大すぎ……!(( (2017年5月12日 10時) (レス) id: a813412baf (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - 翠玉未麗*ボード不調さん» 早いですなぁ。盛大なネタバレを致しますと、また過去に行きますかね (2017年5月11日 22時) (レス) id: eea04fc780 (このIDを非表示/違反報告)
翠玉未麗*ボード不調(プロフ) - おおお、もう三部……楽しみですなあ。原作の前って言うと、帝光以前の話ですかね……? (2017年5月11日 13時) (レス) id: a813412baf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずあいす | 作成日時:2017年1月14日 12時