切られたページは知っている

４☆消えたページ ページ13

「本のページが消えてしまったのよ。」





そう言って有田先生は、わたしたちをふり返った。



有田先生のメイクは、今日もナチュラルでかわいい。


きっとノーメイクでもキレイなんだろーな。




男子は、そんなに美人って思わなかったっぽいけど、

わたし的には美人だと思うな。




メイクが、ケバくない時点でね笑((









で、男子たちはというと


もっと別のものを見ているみたいだった。




やっぱし男子ですね。




いやらしいんだから。








「ほらね。」



わたしたちの目の前に差しだされたのは、

小さなサイズの受験雑誌だった。




５１ページと５２ページ、７３ページと７４ページ、

それに９９ページと１００ページの合計６ページが、たしかになくなっている。





「昨日、見つけたの。」



「ちょっと見せてください。」






和臣は、めいっぱい気どった調子で言って、

その雑誌を受けとり、ザっと目を通した。




そしてそれを横にいた和臣に渡しながら、こう言ったのだった。




「小塚調査官。」


うっ！





わたしたちは、思わず体をこわばらせ、顔を見合わせてしまった。






カッコつけすぎだよお......。




有田先生は、笑いをこらえようとして横を向いている。





わたしは、恥ずかしくてたまらなかったけど、

和臣は、気にもしないで先を続けた。





「この６ページは、なぜ消えたんだと思う？君の見解を教えてくれ。」







和彦は、自分に向けられたその疑問になんとか答えてようとして、

雑誌をめくったり、閉じたりしていたのだけれど、やがてそれを奥の方まで

グイッとひらいて言った。






「切りとられたんだ。見てよ。」

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