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おやすみ、アーヤ・アーヤSide ページ43

私が答えると、黒木クンは、わずかに声をやさしくした。



「じゃ、明日。遅くにかけて、ごめん。おやすみ、アーヤ。」


最後の言葉には、からかうような響きがまじっていた。



でも私は、若武の自転車のことで頭がいっぱいだったので、それに反応することができなかった。


「おやすみなさい。」

すばやく言って、私は受話器を置いた。


若武のあんなにきれいだった自転車が、グシャグシャだなんて。


信じられない気がした。



これで若武は、完全におこづかいストップだ。


かわいそう。



そう考えながら、私は、ふと疑問に思った。


なぜ、グシャグシャになってしまったんだろう。



自転車をそんなふうにできるなんて、普通の力じゃない。
(P176)


いったい誰が、なんのためにそんなことをしたんだろう。


おまけに、わざわざ野村グラウンドの裏に捨てるなんて。

普通、盗んだ自転車って、そのままどこかに放置してしまうものだもん。

私も、前そうだった。


道路に置きっぱなしにされてて、警察から電話があって、取りに行ったんだ。

それを、わざとグチャグチャにしてスクラップ置き場にほうりこむなんて。


そんなめんどうなことを、いったい誰がするんだろう。

もし、そんなことをする人がいるとしたら、それは、その人にとってそれがどうしても必要なことだったからにちがいない。



そう感じたそのとき、私は、はっきりと確信したのだった。


やっぱりこれは、ただの自転車乗り逃げ事件なんかじゃないって。



もっと別の、なにかなのよ。


私たちの目には見えないなにかが、この事件の裏には隠されているんだ。



そう考えると、体中がゾクゾクした。


もしかして、本当に若武の言うとおり、宝石かマイクロフィルムなのかもしれない。
(P177)

それを取りだすために、自転車を壊したのかも。


人のいない夜のグラウンド裏で、こっそりその作業をしている犯人の姿を想像して、私はコクンと息をのんだ。


若武の自転車盗難に始まったこの事件は、とんでもない大事件へと発展するのかもしれない。

そしたら?・アーヤSide→←発見した場所・アーヤSide



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真穂(前よりさらに低in)(プロフ) - 恵菜さん» ありがと〜!!今夜も更新しまーす! (2016年8月23日 19時) (レス) id: d9b3432565 (このIDを非表示/違反報告)
恵菜 - ↓ごめんなさい!間違えました。恵菜です。 (2016年8月23日 19時) (レス) id: 06036da36b (このIDを非表示/違反報告)
Mio - おめでとうございます!応援してます! (2016年8月23日 19時) (レス) id: 06036da36b (このIDを非表示/違反報告)
真穂(前よりさらに低in)(プロフ) - 恵菜さん» ありがとう!! (2016年8月14日 23時) (レス) id: d9b3432565 (このIDを非表示/違反報告)
恵菜 - よかったですね!更新頑張ってください! (2016年8月14日 23時) (レス) id: 06036da36b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まーお。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9649c0265d1/  
作成日時:2016年5月3日 12時

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