隣の家の宮篠さん (ページ3)

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【近所迷惑 2】ページ3

「宇久伊くんはなんでそんなビクビクしながら歩くんだい？男ならもっと胸を張って歩くべきじゃないか！あぁ！男には胸がなかったな！」

可愛い女の子が隣にいることを喜ぶべきか嘆くべきか、いやこれは完全に嘆くべきだ。
宮篠さんと言えば校内でも有名な美人だ。まぁ確かに顔はいい認めよう。
そんな彼女と平凡で何一つ一切取り柄のない自分が一緒に歩いているなんて、もしファンの男子かそこらに見つかったら間違いなく細切れにされる。できる限り話しかけて欲しくはない

「ぅ…宮篠さん他の人と登校したりしないの…？なにも、俺と一緒じゃなくていいだろ…？」

「宇久伊くんの反応がいちいち面白いから！」

即答だ。この女即答しやがった。
そんなに俺がいじめられるのを見るのが楽しいのか。それとも俺をいじめるのが楽しいのか。
朝から頭がいたい。
これ以上に体力を使うことは少ないと思う。
まぁ付きまとって欲しくないなら構うな、と言えば良いだけの話だが気の弱い自分だ。そんなこと天と地が裏返っても言えるわけない。

そんな自分が悪いのだろうか？

照りつける日差しがまるで俺を嘲笑っているようで目眩がした。
何回目かの溜息を堪えたくらいにようやく学校に着く。

あぁ、まだ今日は始まったばかりだというのに、気が乗らない