仲直り ページ40
沖田視点
空海をぶっ殺してやろうと刀を構え走り出した俺と土方
あと少しで空海の元へ…… あと1歩……
ドガッ!!!
総悟 「ッ?!」
俺と土方はいつの間にか檻の中に囚われている。
空海 「ありゃま、案外簡単に捕まるもんだな。」
空海は腹を抱え辛そうにしているAに近づく。
俺と土方はそれをただただ見つめることしか出来ない。
Aはなんとか立ち上がり、刀を構える。
A『…………総悟。土方さん。目をつぶっててください。』
戦闘モードに入ったようだ。俺と土方は目をつぶる。
バサバサバサッ という音が聞こえ、次第に刀と刀が交わる音が辺りに響く。
急に音が消え、静かになる
俺は気になってしまい、目を開ける。
そこには、見たことも無い狂った笑顔を見せているA。
A『……知ってます?兄妹喧嘩って、何かと下の子の方が強いんです。私の最終能力。ご存知ですよね? 「薔薇魔法。紅の華」 相手の体に私の体と繋がっている大樹を埋め込み、相手と自分の体を繋げる。そうすることにより、私が自分で自分を攻撃すると。あなたの体にも攻撃が入る。』
……見たくもない。恐ろしい光景。
A『私は今自分の左目を刀で刺しました。フフッ……あなたも左目から血が流れています。痛いでしょ?空海。 でも……もっと痛かったんですよ。あんたに殴られた時。あんたに蹴られた時。あんたに体を改造させられたとき!!苦しかった!痛かった! だから……今とってもいい気分です!!』
目を抑えた空海が立ち上がり、Aの頭に手を置く。
空海 「強くなったじゃねぇか…… すまねぇな。ずっと。お前の行動縛り付けてて。俺。お前が居なくなるの怖かった。 父親は武器マニア。毎日のように村人捕まえて、武器のお試しだのいって人殺して。母親は男狂い。 お前は……バケモノだって言われて、閉じ込められて。俺たち月影1家は魔王とか呼ばれて、友達もいなくて。家に帰れば父親の殺したやつの叫び声が響き、母親は知らねぇ男と酒飲んでて。話し相手になってくれんのはAだけだった。寂しくて。お前に離れてほしくなかったからずっとずっと縛り付けてた。ごめん。ごめんな。」
空海の目からは涙がこぼれている。
根は優しいお兄ちゃんだったんだろう。
ただ、1人になるのが怖いがためにAを縛り付けていた。
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作者名:霊丸 | 作成日時:2019年12月11日 16時