第9話 ページ10
「え？！何がどうなってこれを持ってきたの！？」
氷鷹くんが持ってきたのは……なんと予想の斜め上を行く塩だった
「何で塩！？普通カレールーとかでしょ！？」
「おばあちゃんが昔言っていたんだ。大体の料理には塩を入れておけばなんとかなると」
「おばあちゃん！！あながち間違いじゃないけどカレーには間違い！！」
「……？ちゃんとたっぷり1kgだぞ？」
「そういう事じゃなくてね……」
頼みの綱の氷鷹くんまで……
ここは私がしっかりしなくちゃ！
けれど彼らの猛攻撃は留まることなく私を襲った
「あー！あんず！！やっぱりカレー辞めてハンバーグにしようよ！ミンチ美味しそう！！」
「買うのは鶏肉だけだから！勝手にカゴに入れないで！明星くん！これは豚肉！！」
A「あんずさん。これなら沸騰したお湯に入れるだけだから簡単じゃない？お湯を注ぐ以外に盛り付ける作業もあるから3分じゃ終わらないよ！」
「レトルトカレーを誇らしそうに持ってこないで！！ちゃんと1から作るの！」
「ねぇあんずちゃん。テレビでヨーグルトを入れるのもいいって言ってたから持ってきたよー」
「何で数あるヨーグルトの中からアロエヨーグルト選んだの？！あとテレビの言うこと鵜呑みにしないで！」
「あんず！これならどうだ！おばあちゃんが言うに料理の「さしすせそ」にも入ってるそうだ！」
「持ってきてくれたとこ悪いんだけどどうして「さしすせそ」の中から味噌と酢をチョイスしたの！？1番と言っていいほどカレーに使わないよね？！」
こんな調子が続き、まさかの買い出しに2時間ほどかかったのでした
「ホントに大丈夫かな？調理実習……」
私あんず、とても心配です
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作者名：みくる | 作成日時：2023年7月13日 1時
