お弁当と愛情を… (ページ22)

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第21話ページ22

あんずside

昼休みに瀬名先輩の教室へ行くと先客がいた

「凛月…」

「…ねぇどういうこと？Aはどうでもいいってこと？」

「そんなこと言ってないでしょ」

凛月くんと瀬名先輩が言い争いをしていた

「ていうかくまくんに関係ないよね？首突っ込まないでよ」

「関係ある。今のあの子の親は俺とまーくんだから」

凛月くん…Aちゃんのこと大事に思ってる

「瀬名先輩、心の整理がついていないのは分かります。けれどあの態度は俺も納得いきません」

衣更くんもいい争いに参戦した

うーん…私も参戦したいけど保護者には負けるからなぁ

「俺だって分かんないよっ！アイツのあんな顔見てるとイライラするし…」

心の整理が出来てないとはいえあそこまで言う！？

いくらなんでも酷い

「このっ！」

「おい凛月！やめろ！」

凛月くんは瀬名先輩の胸ぐらを掴んだ

今にでも殴りかかりそうな感じ

「ちょっと落ち着いて！瀬名先輩、Aちゃんと仲直りする気ありますか？」

「…ある…けど」

「けど？」

「今俺が謝りに行ったところで…」

何で瀬名先輩がそんな顔するの？

意味がわからない

私は凛月くんに負けじと瀬名先輩の胸ぐらを掴んだ

「っあんず！！」

「何で瀬名先輩がそんな顔するんですか？そんな顔したいのはAちゃんでしょ！？慕ってた先輩から急に酷い態度とられて酷い事言われたAちゃんがどんな気持ちなのか考えたことあります？！「謝りに行ったところで」？どうして謝る側が躊躇するんですか？！違いますよね？先輩は謝りに行くんじゃない。謝らなくちゃ行けないんですよね？！…そこのところ履き違えないでください」

「…！」

先輩に対して相当言っちゃった

でも許せなかった

「明日Aちゃんが学校に来たら教えるので絶対謝りに行ってください」

「…分かった。…ありがと」

「素直じゃないですね」

「ホントそれ。そもそもセッちゃんが素直になれてたらこうはならなかったしね」

「おいおい凛月……その通りだな」

「泉さんボコボコだね」

「まぁやってしまったからな」

「…はっ！……はい、まぁワカメ先輩ならいつかはやるとは思ってましたけどぉ…」

「あ、ニュースでよくある映像だ！」

「誰がワカメだ！」

きっと大丈夫

いまの瀬名先輩ならAちゃんと仲直りできる