第2話 ページ3
朝ごはんは当然の如く食べず、家を出た
ご飯なんてものに時間をかけられないし、正直いらない
そういえばここ数年まともなご飯を食べていない気がする……
でも、食事なんてめんどくさいし作る暇もないから邪魔でしかない
通学中も集中を切らしてはならない
咲いている花
通行人の服装
天気
お店の看板
表情
どこに衣装のアイディアが隠れているか分からない
次の新曲の衣装のアイディアが浮かばず何日も意味もない徹夜を繰り返している
書いては消し、書いては消しを繰り返し結局画面に残っているのは真っ白な画面な事が多い
最近はクラスメイトからも着想を得ている
いつも明るく元気な犬みたいな人
少しヘタレだけど親しみやすい人
クールだけど周りの人達を大切にする人
刀を持ち歩いている綺麗な髪の人
数日前に日直をすっぽかして帰った魔法使いのひと
お肉が好きな心優しい人
ツッコミどころが多いが隣のクラスよりはマシだと思う
クラスメイトを観察しながらペンタブを取り出し、作業を始める
ここはフリル？可愛い衣装にするならそれがいいけど……
でもクール系で攻めてもいいからスーツっぽくしてもあり
考えれば考えるほど選択肢が溢れ出てきていつも迷ってしまう
考えるのやめ
昼食を食べなきゃ……
あ、でも…放課後はKnights？っていうユニットと合同だから…先に仮眠がいいかも
A「おやすみなさーい……」
私は本日2度目の眠りについた
私はこの日少しだけ後悔をした
この時間、仮眠を取らず昼食を取っていればあんなことにならなかったのに……
いやそれ以前に私が食生活をしっかりしていたらあんな風にならなかったのかな
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作者名：みくる | 作成日時：2023年7月13日 1時
